攻撃陣の継続性不足が問題を生じさせているとバッカニアーズHCエリアンス
2020年11月25日(水) 15:04ヘッドコーチ(HC)ブルース・エリアンス率いるタンパベイ・バッカニアーズはプライムタイムの試合で問題を抱えている。
7勝4敗を記録しているバッカニアーズだが、プライムタイムの試合に限ればその戦績は1勝3敗となっており、つい先日もマンデーナイトフットボールでロサンゼルス・ラムズに敗れた。プライムタイムに行われる試合でバッカニアーズが敗北するのは2戦連続のことで、ラムズ戦の前にはニューオーリンズ・セインツに大敗を喫している。
スポットライトの下で力を発揮できていないものの、エリアンスHCはそれが自信不足から来るものではないと見ており、少なくとも将来の殿堂入りクオーターバック(QB)であるトム・ブレイディについてはそれが原因ではないと考えている。エリアンスHCは現地24日(火)、たとえブレイディがラムズ戦で試合展開を左右するインターセプトを2回浴びていようと、このQBが自信に問題を抱えているとは考えていないと報道陣に述べた。
エリアンスHCが言うには、問題は練習時間の不足にあるという。バッカニアーズのロースターは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの中で急速にまとめられたものだ。
「春がまったくなかったし、本当の意味でのトレーニングキャンプがなかった。これはQBにとって厳しい状況で、特に何かを20年間やってきて、周りの人間が一新されていればそうなる」とエリアンスHCは『The Athletic(ジ・アスレチック)』のグレッグ・オーマンに話している。
バッカニアーズのジェネラルマネジャー(GM)であるジェイソン・リヒトは主要なベテラン選手であるランニングバック(RB)レショーン・マッコイやRBレナード・フォーネットをシーズン開幕直前になって獲得。さらに、シーズン中にワイドレシーバー(WR)アントニオ・ブラウンが加わっている。
エリアンスHCはギリギリのタイミングでの契約がもたらす難しさに触れ、「彼ら全員を春に加え、夏には彼らに向かって投げ、シーズン中にまとまる、という方が望ましい」と語った。
それでもNFLは勝敗がものをいう世界であり、言い訳に意味はない。エリアンスHCはいつも通りぶっきらぼうにブレイディのパフォーマンスについて語り、シーズン初めにレシーバーがオープンになっていることについて伝えたものの、ブレイディがそれを見つけられないのだとコメント。ブレイディはまた、エリアンスHCのオフェンスに顕著なダウンフィールドへのスローになると生産性が急降下しており、『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば過去4週間ではディープパスが19回中0回成功、インターセプト3回となっている。
現在の数字は第1週から第7週のブレイディとは対照的になっており、この期間にブレイディはディープパスの成功率が35.9%ながらもパサーレーティングは101.2で、タッチダウン対インターセプト比は2対0だった。バッカニアーズが最終的な目標の達成を望むならば、エリアンスHCの方針転換が必要になるかもしれない。
エリアンスHCはまだその段階に及んでいないようだ。それに代わり、エリアンスHCは今のところチームの継続性の不足を指摘している。だが、こういった流れが続けば、相手ディフェンス陣は自分たちの仕事がずっと容易になったと感じるだろう。それが現実となった場合、バッカニアーズは継続性の不足以上の問題を抱えることになる。
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