QBタゴヴァイロアは“万全であれば”ドルフィンズの先発QBであり続けるとフローレスHC
2020年12月01日(火) 12:48マイアミ・ドルフィンズは先週の練習中に親指を負傷した新人クオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアに対して慎重な姿勢を見せており、現地29日(日)に20対3でニューヨーク・ジェッツを下した試合には出場させていない。
第11週に行われたデンバー・ブロンコス戦の第4クオーターでフローレスHCがベンチに下げて以来、タゴヴァイロアはインアクティブとなっている。勝利を飾った日曜日の試合に先発したのはQBライアン・フィッツパトリックだった。先発として3連勝目を挙げたフィッツパトリックには、この日これと言った華々しいプレーは見られなかったが、悲惨な状況にある“グリーン・ギャング”ことジェッツに対して257ヤードを稼いでタッチダウンも2度決めている。
タゴヴァイロアが万全であれば第13週の試合には先発するとフローレスHCは強調した。
「もちろん、万全であれば彼が先発QBだ」とフローレスHCは記者団に話している。「これ以上どう言い換えればそれが伝わるだろうか。あなた方が聞き続けるなら、私も同じように答え続ける。繰り返しになるが、彼は手を痛めている。われわれは毎日経過を見ている。タゴヴァイロアはタフな若者だ。彼だって出たがっている。だが幸いにもこのチームには他にも活躍してくれる選手たちがいる。トゥアのことを話してもいいが、今日は他の52人の選手が全力でプレーしてくれたんだ。ディヴィジョン内での勝利を挙げることができた。われわれは勝ったことを喜んでいる。まずはこの勝利の余韻にひたって、その後に次の対戦相手のシンシナティ・ベンガルスのことを考える」
最後に先発した試合でタゴヴァイロアが苦戦したのを受け、ドルフィンズのプレーオフ進出にはフィッツパトリックにQBを任せた方がいいのではないかという疑問が生じていた。このことに関して、タゴヴァイロアへ移行するフローレスHCの決断が公の場で揺らいだことはない。
「この先の練習での様子を見ながら判断する」とフローレスHCはタゴヴァイロアのけがについて述べた。「彼はタフだよ。あと少しで試合に出られるところだったが、彼のためにもいい判断をしなければならない。これからの練習次第だ」
もしタゴヴァイロアの親指のけがが長引いた場合、ドルフィンズはこのルーキーをベンチに下げたことにせず、フィッツパトリックを先発として起用し続けることができる。
だが一方のフィッツパトリックはタゴヴァイロアが将来を担っていることを理解しており、チームメイトを支える心構えはできている。例えそれがプレーオフ進出の可能性を秘めたチームにおいてバックアップQBの立場に戻ることであっても。
「それはとても大事なことだと思っている。QBの間で支え合える選手がいるということは大事だ」と“フィッツマジック”は語った。「責任の重いポジションだからこそ支え合うことが肝心だ。今は前と違う役割だけど、自分の番号が呼ばれた時にはこのチームのために全力を尽くすさ。だからフロー(フローレスHC)がHCであって、俺たちは彼の言ったことに耳を傾け、敬意を払う。全てはそこからだ」
ドルフィンズは日曜日の試合を終えて6番目のシードに位置するが、激戦のAFC((アメリカン・フットボール・カンファレンス)内は紙一重の争いとなっている。第13週で対戦するベンガルスは今後の試合日程の中で最もたやすい相手だろう。その後はカンザスシティ・チーフス、ニューイングランド・ペイトリオッツ、ラスベガス・レイダース、そしてバッファロー・ビルズと、いずれもポストシーズン進出をかけたチームとの対戦が続く。
タゴヴァイロアを取り巻く判断がどのように展開されるかは、2016年以来となるポストシーズン復活にかけるドルフィンズの明暗を分けることになるだろう。
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