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不調は誰か1人ではなくチーム全体のものとイーグルスHCペダーソン

2020年12月01日(火) 17:08

フィラデルフィア・イーグルスのカーソン・ウェンツ【AP Photo/Derik Hamilton】

攻撃陣の問題を正そうと苦戦するフィラデルフィア・イーグルスにとって、マンデーナイトの試合でシアトル・シーホークスに23対17で敗れたことは、クオーターバック(QB)カーソン・ウェンツとチームの役には立たなかった。

「攻撃面で、われわれは多くの負傷と戦ってきた。多くの移動があり、人が入ってきては出て行った。われわれには毎週望むような一貫性や継続性がなかった」とヘッドコーチ(HC)のダグ・ペダーソンは試合後に述べている。

「今季のわれわれにはとにかくそれがなかった。それを言い訳にはしないが、それが今の自分たちの位置で、もっと良くならなければならない」

その最高の方法とは、迅速にスタートすることだっただろう。しかし、イーグルスはそれに手を焼いた。第1クオーターでディフェンスが2回のターンオーバーを強いたにもかかわらず、オフェンスは早い段階で行き詰ってしまった。ミスや停滞したプレーコールが5回連続のスリーアンドアウトにつながっている。

第2クオーターの最初のプレーで、イーグルスは今回の試合でこれまでより多くのスナップを受けると報じられていたQBジェイレン・ハーツの出陣を決断。最初のスナップがフォルススタートになった後、ハーツはワイドレシーバー(WR)オルション・ジェフリーへの最初のパスで6ヤード前進させた。そのすぐ後に戻ったウェンツはたちまちサックされ、これで再び実りのないドライブが終了している。

70のオフェンシブスナップのうち、ハーツがフィールドにいたのは3回だけだった。良くないスタートを切った後に、いつもの範囲のスナップでハーツを起用することを決めたとペダーソンHCは話した。

ハーツのプレー時間増加の案について聞かれたペダーソンHCは「必ずしもそうではない。使えるときに彼を使うというのがプランだった」とコメントしている。

「試合の始まり方があまり多くの機会を見いだせないものだったし、スリーアンドアウトがあまりにも多かった。第2クオーターまでファーストダウンがなかったと思う。うまく実行できなかったため、言ってみれば、ゲームの序盤にはそれは手札にはなかった。これまでの週に比べて、彼の起用は多くも少なくもなかった」

混乱するQBローテーションを別とすれば、最も頭を抱える決断が下されたのは、イーグルスが万策尽きたかに思われる中でディフェンス陣が奮闘していたときのことだった。

敵陣15ヤードで20対9の差を追いかけていた際、第4ダウンでウェンツとタイトエンド(TE)ダラス・ゴーダートがスラントルートで連携ミスしたのだ。イーグルスのボールはエンドゾーンでシーホークスのセーフティ(S)クアンドレ・ディッグスの手に収まっている。フィールドゴールを選んでいればと思わざるを得ないプレーだった。

ペダーソンHCはこのコールについて、点差を踏まえて“できる限りアグレッシブ”にいきたかったのだと説明。このターンオーバーをはじめとする数々のプレーが、ウェンツをベンチに下げたところで解決しないであろう大きな問題の存在を示している。

「1人の問題ではない。われわれは全体的に不調を抱えており、誰がそこに戻るかの問題ではない。ミスはまだ続くだろうし、そこの部分を修正する必要がある」とペダーソンHCは言う。

NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区の状況が最新の敗戦の衝撃を和らげてはいるものの、5試合しか残っていない今、プレーオフに残りたければイーグルスは大空をまっすぐに飛ぶ必要がある。

ウェンツは試合後に、チームはフラストレーションを抱えており、状況を反転させて“人々を驚かせる”ことを狙っていると話した。飛ぶ鳥を落とす勢いのパッカーズを倒すことができれば、これ以上ない反撃ののろしになるだろう。

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