ニュース

コーチをはじめとした批判を跳ね返したラムズQBゴフ

2020年12月07日(月) 16:31


ロサンゼルス・ラムズのジャレッド・ゴフ【AP Photo/Ross D. Franklin】

ブラインドサイドからのヒットを受けとめるのはクオーターバック(QB)としてプレーするときの仕事の一つだが、それが自分のヘッドコーチ(HC)によるヒットとなればインパクトはことさら大きく感じられるだろう。

ロサンゼルス・ラムズのQBジャレッド・ゴフは先週、それを現実のものとして経験した。サンフランシスコ・49ersに手痛い敗北を喫した試合で3度のターンオーバーを食らった後の話だ。

ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイは遠回りすることなく、ダイレクトに「われわれのQBがもっとうまくフットボールを扱わなくてはならない」と述べていた。

ガラスに鉄床(かなとこ)を打ちつけるような言葉だったわけではないが、マクベイHCがゴフと3年以上一緒にやってきた中で最も無遠慮な一言だったことを考えれば、それに近いものとして捉えられる言葉ではあった。ゴフがどう応じるのかが注目を集めていたものの、どうやら懸念は無用だったようだ。現地6日(日)のゴフはここ5週間で初めてターンオーバーのない試合を終わらせ、アリゾナ・カーディナルスと戦ったラムズを38対27での勝利へと導いている。

ほぼ非の打ちどころのなかったゴフは351ヤードを投じてタッチダウン1回、さらにQBスニークでも1回の得点をマークした。

ゴフのパフォーマンスは批判の声を抑えると同時に、サポーターからの声援をボリュームアップさせた。何より、マクベイHCが「私が懸念を抱いていなかった点の一つが、タフな試合で圧倒された彼が、それに反応できるということだ」と話している。

実際のところ、タフな試合は一つのみではなかった。ゴフは過去4試合で10回のターンオーバーを――インターセプト6回とファンブルロスト4回――喫している。

QB以上に精査の対象になるポジションはない。このスポットにつく者への処遇についてなら数々の論文も書けるほどだ。ゲームのルールは彼らを身体的に守るために設計されており、コーチたちは自ら公に批判することによって彼らに対する心理的な痛手を減らそうと努力する。

元全体1位指名選手であるゴフは「俺は自分に期待されている通りの反応をした。これまでのフットボールキャリアでたくさんの悪いことを乗り越えてきたし、いつでもそれに対応してきた。今回も同じこと。ただ突き進み、働き続けるだけだよ」と話した。

ゴフはパス47回中37回成功、サックはわずか1回で試合を終えた。キャリー31回で119ヤードとタッチダウン3回(それぞれ別の選手による)を記録したランゲームも、ゴフの助けになっている。ゴフは自信と落ち着きを持ってプレーし、前の週やコーチのコメントの影響を感じさせなかった。

「この週の練習は最高だった。俺はいつも、前の週のパフォーマンスで何かを変えたりしないようにして1週間にアプローチする。仕事を続けて良くなり続ける。そういう練習の習慣に変わりはなく、それが自分を行きたいところに連れて行ってくれる」

今回の場合、その場所とはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区のトップだったということだろう。

【A】