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Sアダムスのいるシーホークスには手を抜けないと元僚友ジェッツQBダーノルド

2020年12月09日(水) 12:36


シアトル・シーホークスのジャマール・アダムス【AP Photo/Kyusung Gong】

シアトル・シーホークスのセーフティ(S)ジャマール・アダムスは現地6日(日)にニューヨークから乗り込んできたチームに負けた。だが、かつてそのジャージを身につけていたニューヨークのもう一方のチームと対戦するのはこれからだ。

その顔合わせは第14週にやってくる。元チームメイトたちは彼らを待ち構えているものを十分に理解しているようだ。

ニューヨーク・ジェッツのクオーターバック(QB)サム・ダーノルドは「当然ジャマールは全員にとって手強い相手だ」と月曜日に『New York Post(ニューヨーク・ポスト)』紙との電話会議で話している。「俺たちのタイトエンド、レシーバー、オフェンスライン、俺自身、そしてランニングバックにとって。彼はすごくいい選手だ。フィジカルも強いし、頭も切れる。手を抜く余裕はどこにもない。彼だけでなく、強いシアトルのディフェンスと戦えるのを楽しみにしている」

契約交渉が行き詰ったからなのか、度重なるトレードの噂のせいなのか、はたまた最近のジェッツ全体における不振なのか。詳しい動機は分からないが、とにかくアダムスはニューヨークに見切りをつけてシアトルへと移った。実質、ジェッツに強要する形でアダムスはオフシーズン中のトレードを経て、シーホークスに入団。ヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルの指揮下で迎える初めてのシーズンはすでに起伏の激しいものとなっている。

とはいえ、スタッツの面では以前と変わらないペースを保っている。たった8試合の出場でキャリアハイとなる7.5回のサックをマークし、フォースドファンブル1回と58回のタックル(うち8回はタックルフォーロス)を記録。アダムスはシーホークスに移ってから鼠径部(そけいぶ)のけがを患っているが、それでもシーホークスのディフェンスは見るからに良くなっている。

一方でアダムスの不在はジェッツのロッカールームに大きな穴を開けることになった。ダーノルドも今週にそのことを半ば認めている。

「彼がいるとそのエネルギーを感じる」とダーノルドは話した。「でも彼がいなければ他の選手が率先してリードする。もちろんジャマールのエネルギーが懐かしい時もあるけど、このロッカールームにいいエネルギーをもたらしてくれる選手は他にもたくさんいる」

アダムスの守備コーディネーター(DC)を務めていたグレッグ・ウィリアムズが今週に解雇されたとあって、次週の対戦には今一つ刺激が足りないかもしれない。だがアダムスはこの再会について特に気に留めておらず、「彼らのことは気にしていない。それよりも俺たちのミスを修正してもっといいプレーをすることに集中している」と述べた。その一方で“Podcast(ポットキャスト)”番組である“All Things Covered(オール・シングス・カバード)”に出演した際、ニューヨークで一番苦しかった時期には「うつ病と闘っていた」と話しており、ジェッツについて「勝つ気がない」とコメントしている。アダムスは古巣でのことをまだ引きずっている様子だ。

アダムスとシーホークスは日曜日にジャイアンツにまさかの敗戦を喫し、次の試合では勝利を挙げる必要がある。アダムスにとってそれは、今のチームに移って良かった、そして以前のチームを去って良かったと思える後押しとなるだろう。

【R】