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イーグルスQBウェンツの問題を見ても、プレスコットとの大型契約に「不安はない」というカウボーイズ

2020年12月11日(金) 00:53


ダラス・カウボーイズのダック・プレスコット【AP Photo/Michael Ainsworth】

NFC東地区の下位争いをする2チームは両者、クオーターバック(QB)の問題を抱えている。

フィラデルフィアではイーグルスが1億2,800万ドル(約133億4,000万円)のQBカーソン・ウェンツをベンチに下げて、ルーキーのジェイレン・ハーツを起用した。一方、ダラス・カウボーイズの方はまた別の問題だ。ダック・プレスコットのけがによってQBが次々と入れ替わり、スターQBは再びフリーエージェントに向けて進もうとしている。

チームにいようがいまいが、キャップの大きな一部を占めるウェンツとの契約を抱え込んでいるイーグルスを見て、カウボーイズのプレスコットに関する判断の参考になるという見方もある。1つのポジションに大金を注ぎ、縛られることは賢明ではないかもしれない。議論は続く。

カウボーイズ側は、プレスコットへの支払いに消極的な姿勢は見せない。

上級副社長のスティーブン・ジョーンズは現地9日(水)、『105.3 The Fan(105.3ザ・ファン)』に出演し、イーグルスの問題はプレスコットに関する将来的な判断には一切影響しないと発言した。両者が常に言っているように、プレスコットとカウボーイズが長期契約に至っていないのは、年数について同意できずにいるためだ。

「われわれのダックとの交渉の問題は、われわれがもっと長期のコミットを求めている点だった」とジョーンズは『Dallas Morning News(ダラス・モーニング・ニュース)』に語った。「ダックとの契約に不安などない。彼のやり方は全て正しいと思う。フィールド外でも素晴らしい人物だ。ロッカールームでは偉大なリーダーであり、偉大なプレーヤーだ。だから彼と長期契約を結びたいと思っている。選手と長期契約すると、サラリーキャップの扱いにフレキシビリティが生まれる。それがQBとなるとキャップの大きなパーセンテージを占めることになる」

プレスコットは2020年に3,500万ドル(約36億5,000万円)のフランチャイズタグでプレーしていたが、足首のけがでシーズン終了となってしまった。カウボーイズは彼に2つ目のタグを付けるか、どうにかして長期契約を取り付けるしかない。

契約締結に不安はないとしつつも、イーグルスがウェンツに与えたような大型契約となると、リスクは常につきまとうとジョーンズは述べた。

「だからこそ、われわれはこの契約について交渉しようとしているんだ」と彼は述べた。「もちろん簡単ではない。いろいろと考えている。われわれは全てを正直に打ち明けてきた。なぜ契約がなされていないのかという問題については誰もが知るところだ。それは契約の金銭面というよりも、期間の問題だ。ダックに対するわれわれの信頼の表れだよ。彼にここに長くいてほしいと思っている。確かに、大型契約において判断を誤れば、影響は出る」

「私はイーグルスを代弁することはできない。彼らとカーソン・ウェンツが今どういう状況で、カーソンのことを長期的にどう考えているのかは分からない。何かがうまくいかず、大金の絡んだ契約を結んでいれば、数年にわたって自分のフットボールチームに影響するだろう」

「それがわれわれのいるビジネスなんだ。だからこそ、選手と契約するなら正しい判断がしたい。それがわれわれのフィロソフィーだ。歴史的にわれわれの好みは、ドラフトを成功させ、優秀な若い人たちを入れる。彼らとサインする時には手の内が分かっているのが理想だ。自分たちの選手とサインすれば、大きな間違いを犯す可能性は減るというのがわれわれの見解だ。また、けがについても確実なことは言えない。サラリーキャップを適切に扱うためには、多くの変動要素がある」

カウボーイズの失意のシーズンは、彼らが正さねばならない有り余るほどの問題を浮き彫りにした。序盤はダックのおかげで多くの問題が覆い隠されていたが、それでも彼が負傷した時点でチームは2勝3敗だった。先発QBとの待望の契約を締結することが、このオフシーズンのカウボーイズの最初のゴールになるだろう。他の問題を修正する前に、まずはそれだ。

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