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一部のジェッツファンがラムズ戦の勝利に貢献したPマンに怒りを示す

2020年12月25日(金) 11:57

ニューヨーク・ジェッツのブランデン・マン【Michael Owens via AP】

現地20日(日)に行われたニューヨーク・ジェッツ対ロサンゼルス・ラムズ戦、第4クオーター終盤にジェッツはわずかなリードを危うく逸するところだった。

ジェッツがリードしていた20対3のスコアは、残り6分を切った時点で23対20となり、ジェッツのヘッドコーチ(HC)アダム・ゲイズはパント陣をフィールドに送り込んだ。ルーキーパンター(P)のブランデン・マンが放った50ヤードのキックは、リターナーに起用されたラムズのワイドレシーバー(WR)エンシンバ・ウェブスターがキャッチし、猛スピードで敵陣へと運ぶ。

誰にも止められないウェブスターはそのままタッチダウンを決めるかのように見えた。

そこにマンが立ちはだかる。高校時代はラインバッカー(LB)としてプレーしていた身長約180cmのマンは、今季4回目となるタックルをウェブスターに食らわせた。ジェッツの初勝利を維持する一助となり、ある意味ではフランチャイズの歴史を変えることに貢献した。

もしマンがタックルに失敗していたら、ジェッツは未だに全敗で全体1位の指名権を確実なものにしていたかもしれない。それは来季ドラフトのトップセレクションと目されるクレムソン大学クオーターバック(QB)トレバー・ローレンスの獲得を意味する。

マンは「そんな風には捉えていなかったけど、周りがそう思うのも無理はない」と水曜日に電話インタビューを通じて『ESPN』のリッチ・シミニに話している。

マンのタックルによってウェブスターの得点は阻止され、ジェッツのディフェンス陣はその後のダウンでラムズからターンオーバーを誘う。そしてオフェンスが試合時間をうまく使い切り、ジェッツは勝利を手にした。

一連の流れを考えれば、勝利の手柄の大部分をマンに与えるべきと言える。だが一部の“ギャング・グリーン”ファンは勝利を望んでいなかった。なぜなら、2021年の意向はまだ示していないものの、ローレンスのように、フランチャイズを一変させるだけのポテンシャルを持っているプレーヤーを逃すことになるかもしれないからだ。マンに直接その怒りをぶつけた者さえいるという。

「確かにそういう類のメッセージはいくつか送られてきた」とマンは話した。「だけど、そういうことを言う人は、きっと本気で何かに挑戦したことがない人たちだと思っている。俺たちはプレーするため、そして勝つためにお金をもらっているんだ」

マンはプロとして初めて勝利したことを「最高」と表し、ソーシャルメディ上で虚勢を張る輩は無視すると言う。

「正直言って、ソーシャルメディア上の反応なんて最もどうでもいいことだよ」とマンは口にした。

マンは勝利に貢献したのは自分ではなく、見事なパスブレイクアップを繰り出したセーフティ(S)のマーカス・メイと、ビッグプレーで第1ダウンを達成して試合時間を稼いだランニングバック(RB)フランク・ゴアのおかげだと話した。

「チーム全体で成し遂げたことだ」とルーキーはコメントしている。

この勝利によってジェッツは0勝16敗を免れた。だがその結果、元インディアナポリス・コルツのスターQBアンドリュー・ラック以来と言われる、大物大学生QBの獲得チャンスを犠牲にしたかもしれない。

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