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フィッツパトリックが逆転勝利を演出も、ドルフィンズ先発QBはタゴヴァイロアのまま

2020年12月28日(月) 00:19

マイアミ・ドルフィンズのトゥア・タゴヴァイロアとライアン・フィッツパトリック【AP Photo/David Zalubowski】

マイアミ・ドルフィンズのヘッドコーチ(HC)ブライアン・フローレスはもう一度、勝機を見いだした試合の第4クオーターでトゥア・タゴヴァイロアをベンチに下げ、クオーターバック(QB)ライアン・フィッツパトリックを入れた。今回は、ドルフィンズが勝った。

現地25日(土)に行われたラスベガス・レイダース戦の第4クオーター、残り9分47秒でチームが3点を追う中、“フィッツマジック”がフィールドに駆けだしてきた。彼はドルフィンズを26対25の勝利に導き、フィールドを出ていった。

ラマー・ジャクソン風に、17年のキャリアで初めて試合中にトイレに行きたくなったのだとフィッツパトリックは記者団に語り、そのためにトンネルを走り抜けたのだと述べている。戻ってきた彼にフローレスは試合出場を告げた。

フィッツパトリックは、終了間際のフィールドゴールドライブを含め、25対23でビハインドだったチームのスコアリングドライブを3連続で指揮した。鍵となったのはワイドレシーバー(WR)マック・ホリンズへの34ヤードのパスだ。ベテランQBはヘルメットを後ろへ引っ張られながらもそれを成功させた。この際にラフィングパサーがコールされ、ドルフィンズはレイダースの26ヤードラインから残り時間1秒でキッカー(K)ジェイソン・サンダースが44ヤードのフィールドゴールを決めた。

10勝5敗となったドルフィンズは7勝8敗のレイダースをプレーオフ争いから蹴落とし、自分たちは第17週でバッファロー・ビルズに勝てば、プレーオフ進出を決められる位置につけた。フィッツパトリックが活躍した土曜日の試合後フローレスは、チームを活気づけるために交代はさせたものの、先発はタゴヴァイロアで変わらないと述べた。

ルーキーQBは試合中ずっと精彩を欠き、22回のパスで成功は17回、94ヤードとタッチダウン1回に終わった。フィールドを奥まで使えず、タゴヴァイロアのアテンプト平均はわずか4.3ヤードとなっており、12ヤード以上のパスを一度も成功させられなかった。しばしばボールを長く持ちすぎたため、3回のサックを受けている。

レシーブのトップターゲットが不在の中、タゴヴァイロアは8回のドライブで5回、ファーストダウン獲得に失敗し、それが3連続したところで下げられた。

使える武器は変わらなかったが、フィッツパトリックはすぐにドルフィンズをフィールド深くに進攻させた。オフェンスが展開し、フィッツマジックがさく裂して、4ヤードラインまで届くマイク・ガシキへの深いトスが通るようになる。しかし、このドライブは途切れてしまい、最後は同点のフィールドゴールへとつながった。それから彼は狂乱の最終クオーターで勝ち越しのタッチダウンを指揮している。

「今夜のことにショックは受けていない」と試合後にタゴヴァイロアは述べた。「みんなが彼をフィッツマジックと呼ぶのには理由がある」

フローレスが第4クオーターでタゴヴァイロアをベンチに下げたのはこの6週間で2回目のことだ。第11週のデンバー・ブロンコス戦では、20対10のビハインドでフィッツパトリックが引き継いだ。この時も彼はすぐにチームをフィールドゴールへと導き、追い上げを開始。しかし、ブロンコス戦では惜しくも届かなかった。

今回は、フィッツマジックが驚きの勝利を引き出し、ドルフィンズはプレーオフ進出のドライバーズシートを手に入れている。

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