「われわれのQBはワトソン」とテキサンズのカセリオ新HC
2021年01月09日(土) 22:23フランチャイズクオーターバック(QB)が不満をくすぶらせる中、ヒューストン・テキサンズが新ジェネラルマネジャー(GM)を紹介した。デショーン・ワトソンについての質問に、雇われたばかりのGMははっきりと答えを述べた。
ニック・カセリオは、ワトソンはどこにも行かないと明言している。
「どの年も新しい1年だ。われわれはゼロから出発する」と彼は説明した。「デショーンと腹を割って話し合うことが最も大事だと思っている。私は選手としての彼に尊敬と称賛の念を抱いており、彼がこのチームのためにしてきたことは本当に素晴らしい。彼はわれわれのQBだ」
「率直に言って、ニューイングランド・ペイトリオッツが過去2シーズンでテキサンズとの戦いに敗れている大きな理由が彼だった。適切な時期が来れば、デショーンとは腰を据えて話をするつもりだ。彼との仕事をとても楽しみにしている」
現地7日(木)、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは、ワトソンがテキサンズのオーナー、キャル・マクネアから新GMを決める際には彼にも選考に関わってもらうと言われていたにもかかわらず、カセリオとの契約まで何も連絡がなかったことを“非常に不愉快”に思っていると報じた。チーム側が接触を試みたものの、ここ数日ワトソンはそれに応じていないといい、マクネアもカセリオとの契約以降、ワトソンとは話していないと認めている。
このため、当然の疑問が浮上した――ワトソンのヒューストンでの日々はカウントダウンに入っているのか? マクネアはその推測をすぐに打ち消し、新GMへの満足感を示した。
「4番(ワトソン)と99番(J.J.ワット)については、わがチームの重要なメンバーだ。彼らはチームとこの町にとって重要だ」とマクネアは述べた。「彼らは情熱的であり、勝利を望んでいる。それらはわれわれの進む道と完全に連動している。そのためにこうしてニックを招き入れたんだ。完璧だよ」
3日(日)、『NFL Films(NFLフイルムズ)』はテキサンズがテネシー・タイタンズに敗れ、シーズン終了が確定した試合の後でディフェンシブエンド(DE)のワットがワトソンに謝罪する場面を捉えていた。「申し訳ない。おまえの大事な1年を棒に振っちまった」
「俺たちは11勝するはずだったのに」とワットは『Twitter(ツイッター)』に投稿された動画の中で続けている。「そうしなきゃならなかったのにな」
実際のテキサンズは4勝止まりだった。徹底した改善を目指し、これから極めて重要なオフシーズンを迎えることになる。その責任を背負うカセリオは、個人の業績に集中するのではなく、大きな目標に向けて全体で仕事に取り組むことの重要性を強調した。
個人の業績に関して、2020年のワトソンは突出している。パスヤードではリーグ首位、パサーレートは2位で、ランに対して最下位に終わったボロボロのディフェンスをカバーし、懸命にテキサンズをゲームに引き戻そうとした。ワトソンがいなければ、彼らは間違いなくワーストに近いところでフィニッシュしたはずであり、彼がいてもそれに近いところに沈んでいる。
必要なのはランニングバック(RB)が活躍できるスペースを作るチームメイトたち、そしてワットやラインバッカー(LB)のザック・カニンガム以外にインパクトを与えられるディフェンスだ。
期待を現実に変えるために必要な変化をもたらせるかどうかはカセリオ次第だ。
「ヒューストン・テキサンズが前進するためのプラン、ビジョンは何か」とカセリオは述べた。「疑問の余地なく直面し、これまで日々直面してきた、そして直面し続けるであろうチャレンジを積極的に受け入れること(が中心)だ。常に自分よりチームを優先すること。チーム以上に重要なことなど何もない。個人よりも仲間。自分よりチームだ」
「そういう思考を持ってもらいたい。日々建物に足を踏み入れる者全員にそれを期待する」
【M】