テキサンズQBワトソン獲得の可能性を巡り他チームから問い合わせ発生
2021年01月19日(火) 12:00クオーターバック(QB)のデショーン・ワトソンはヒューストン・テキサンズで不満を抱えている。機嫌を損ねた多くのスター選手と同様に、ワトソンの不満は彼がテキサンズにトレードを強要する可能性があるとの節度のない憶測を呼んでいる。
ワトソンが退団を希望しているとの報道を受けて、他のチームからの問い合わせが生じている。
だが、推測を探求する前に事実を確認する必要がある。まず、オーナーのキャル・マクネアをはじめとするテキサンズの関係者は誰一人してワトソンをトレードする意向を示していない。そしてワトソン本人も正式にトレードを要求していない状況だ。
とはいえ、これら2つの事実があったところで憶測に歯止めがかかるわけではない。
この先の数カ月でワトソンが本当にトレードを求めたとしたら、受け入れ先には事欠かないだろう。カンザスシティ・チーフス、グリーンベイ・パッカーズ、バッファロー・ビルズ、シアトル・シーホークス、ロサンゼルス・チャージャーズといった一部のチーム以外は、ワトソンの獲得を検討するべきだと言える。彼の契約にはノートレード条項が含まれているため、ワトソンさえその気になれば行き先を指定することができる。それでもほとんどのチームは最低限の注意を払うべきであり、新しくジェネラルマネジャー(GM)となったニック・カセリオに電話をするのが賢明だろう。
当然いくつかのチームは妥当な移籍先となる。
マイアミ・ドルフィンズはテキサンズのおかげで獲得した全体3位の指名権の他、あり余るドラフト指名権を有している。ワトソンを獲得できれば、今の時点ではQBトゥア・タゴヴァイロアからのアップグレードになると言える。
ニューヨーク・ジェッツもまたトレード相手として理にかなう。テキサンズはジェッツの全体2位指名権でルーキーQBを獲得してポジションの一新を図ることもでき、QBサム・ダーノルドを加えるという選択肢もある。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは、このうわさの輪に追加すべきチームとしてカロライナ・パンサーズを挙げている。ラポポートは現地18日(月)に『Good Morning Football(グッド・モーニング・フットボール)』に出演した際、次のように話した。
「私としては、カロライナ・パンサーズもこの状況から外せないと思っている。全体8位の指名権はジェッツやドルフィンズほどの高順位ではないが、QBに喫緊の課題を抱えているからだ。さらに、パンサーズのオーナーは大胆な決断を恐れないタイプだ」
QBテディ・ブリッジウォーターとの契約があと1年残っている中、パンサーズはすでにQBポジションにおける長期的な解決策を模索し始めている。ヘッドコーチ(HC)のマット・ルールはブリッジウォーターに固執していたが、ワトソンンの獲得はパンサーズに大きな変化をもたらすことだろう。チームオーナーであるデビッド・テッパーは、ワトソンの獲得が高額になろうとも物怖じするような人物ではない。
今のこところすべては空論だ。
ワトソンはテキサンズのマネージメントの採用プロセスから外されたことに不満を抱いた。このような扱いを受ける選手は彼が初めてではない。ワトソンがプレーしないことで――それに伴うあらゆることも受け入れ――自分の思う方向に物事を運べるよう幹部に圧力をかけるのかはこれから注目が集まる。テキサンズがフランチャイズQBのワトソンに別れを告げる判断をするかどうかもまた大きな疑問のままだ。
いずれにしても、どちらかに進展がない限りうわさが止むことはない。QBに課題を抱えるチームはテキサンズに問い合わせるべきだ。ワトソンのような影響力の大きい全盛期のQBが手に入るチャンスは滅多にない。
【R】