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苦戦を承知で強敵ぞろいのチーフスとの試合に備えるビルズ守備陣

2021年01月22日(金) 17:10

バッファロー・ビルズのジョーダン・ポイヤー【AP Photo/Brett Carlsen】

カンザスシティ・チーフスとのAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに臨むバッファロー・ビルズは、どうあがいても苦戦するしかない状況になるのを承知している。

クオーターバック(QB)パトリック・マホームズの健康状況に問題がないとしよう。元MVPのQBがいるだけでも、守備陣にとっては脅威になる。だが、たとえマホームズが脳震とうプロトコルから脱せず、プレーできなかったとしても、チーフスは相手ディフェンスを圧倒するだけの火力があることを証明してきた。

『Buffalo News(バッファロー・ニュース)』によれば、ビルズのセーフティ(S)ジョーダン・ポイヤーは「彼らを止めようとするだろ、そしたら、誰を止めればいい? って感じなんだ」と話したという。

「彼らがどうやって勝ってきたかは見ているな。彼らはビッグプレーを決めている。すさまじいプレーをな。爆発的なプレーを止める方法を見つけなきゃいけない。彼らは何らかのプレーを決めてくる。彼らがあの位置にいるのは、それだけの理由があるんだ」

チーフスの最も大きな脅威がタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーだ。TEのボディを有するワイドレシーバー(WR)的な存在であるケルシーは、2020年にTEとして最も多くのレシービングヤードを記録しており、その数字はリーグ全体でも2位となる1,416ヤードだった。ケルシーは100ヤード越えかつレシービングタッチダウン1回以上の試合を6度達成し、その中にはプレーオフも含まれている。プレーオフを含む単独シーズンのTEの獲得ヤード記録を持つロブ・グロンコウスキー(1,575ヤード/2011年)を上回るまで、ケルシーはあと61ヤードのところにつけている。

ケルシーが守備陣に切り込んでいないときには、タイリーク・ヒルがそのスピードで相手を心底恐れさせることだろう。ヒルは2020年の獲得ヤードで5位となる1,276ヤードをマーク。20ヤードを超えるキャッチが20回あり、タッチダウン15回はリーグで2位にあたる。

そして、ビルズは彼ら2人をスローダウンさせるだけでは自分たちの仕事が終わらないことを知っている。

ケルシーに触れたポイヤーは「87番だけじゃない。そして、ヒルだけでもない。他にも多くのプレーを決められる選手がいる。17番(メコール・ハードマン)は最高のスピードが出る。彼がボールを持ったら、もうプレーは決まるのさ。それに、パット・マホームズがポケットの外に出て、プレーメイクする。だから、方法を見つけるのと、彼らが俺たちをどうアタックするかを理解するのとの折衷案になるだろう」とコメントした。

第6週にチーフスに敗れた際、ビルズの守備陣はビッグプレーをストップすることに努めた。ヒルはキャッチ3回で20ヤードにとどまり、ケルシーもキャッチ5回、65ヤード、タッチダウン2回となっている。ポイヤーが言う通り、デマーカス・ロビンソンが2人を超える数字を残してキャッチ5回で69ヤードをマークしたのに加え、WRバイロン・プリングルがカギとなる役割を果たし、キャッチ2回で46ヤード、うち1回はこの試合最長の37ヤードを記録した。

しかし、この試合でビルズは相手のランゲームを招くことになり、チーフスはキャリー46回で245ヤード、ラッシングによるファーストダウン獲得15回、タッチダウン1回という成績を残している。

今回はなぶり殺しにされるわけにはいかない。ビルズはそれを拒否するプレーをしなければならないのだ。

ビルズ守備陣は第11週のバイウイーク以降で大幅な進歩を見せており、第12週からの試合平均被得点は17.1ポイント、試合平均被ヤードは340ヤード以下、サードダウンコンバージョン成功率は35.1%に抑えてきた。先週、ショーン・マクダーモットヘッドコーチ(HC)のチームはボルティモア・レイブンズを3ポイント、計340ヤードにとどめている。

「先週ボルティモアと試合をして、今度はチーフスとやるっていうのは、まったく正反対のことなんだ」とセーフティ(S)マイカー・ハイドは言う。

「彼らに素晴らしいQBがいるのは明らかだ。どんなスローだってできる。ポケットの外でも危険だ。彼はスマートで、何でもできる。明らかに彼から始まるんだ。俺たちはランゲームであまりにも多くのヤードを許してしまった。そういう部分を直さなければならない。だけど、いい点としては彼らと戦ったことが1回あるということだ。だから、試合のフィルムを見て何が改善できるか、どこがまずかったのか確認している」

チーフスを倒す方法として証明されている一つの公式は、彼ら以上の得点を挙げることだ。しかしながら、そうするためにはこれまでの対戦よりも迅速に守備陣がフィールドを退き、攻撃陣にボールを渡す必要がある。

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