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QBスタッフォードの後任探しは難しいと元ライオンズRBサンダース

2021年01月27日(水) 11:23

デトロイト・ライオンズのマシュー・スタッフォード【AP Photo/Bruce Kluckhohn】

デトロイト・ライオンズから、また一人のスターが30代前半にして去っていく。

チームの新たな統治体制は32歳のクオーターバック(QB)であるマシュー・スタッフォードとの別れを許容した。ライオンズはこのオフシーズンにスタッフォードをトレードに出す見込みだ。

21年以上前、ライオンズはランニングバック(RB)バリー・サンダースがフットボールから去ったことに衝撃を受けた。NFLの歴代ラッシングタイトルが手の届く範囲にある中での、まだ30歳にしての引退だった。サンダースとスタッフォードの置かれた状況はまったく異なるものの、常に苦戦するチームがそのベストプレーヤーを失う虚しさは変わらない。

現地26日(火)に『Good Morning Footbal(グッド・モーニング・フットボール)』に出演したサンダースは、なぜライオンズとスタッフォードがこのオフシーズンに別離を選んだか理解できると語った。

「両サイドがその地点に至ったように思える。マット・スタッフォードのような男の代わりを見つけるのは難しいだろう。私はスタッフォードが過去10年にわたって、チームをいろいろな意味で率いてきたように感じている。彼は毎日やってくる男だ。彼とはいつだって会えるように感じる。もしかしたら、新しい体制になって、これまでとは少し違って見えるだけかもしれない。時にはそういうことがある」

スタッフォードはライオンズのパスヤード記録を保持している。12シーズン中、8シーズンでスタッフォードは4,000ヤード以上を投げ、タッチダウン20回以上を決めてきた。

「マットにはまだまだフットボールでいい戦いをする力が残されていると私には分かる。一人のライオンズファンとしてそれを知っているし、彼の成功を祈っている。本当に彼のような男の後任を据えるのは難しい。キャリアを通じてあれだけの数字を残した男だ」

ライオンズがスタッフォードの後任を据える上での一番ありそうなルートは、ドラフトの全体7位指名権で――もしくは、起こるべきスタッフォードのトレードによってより上位で――若きQBを選択し、つなぎ役のQBでサポートすることだ。チェイス・ダニエルは今もロースターにとどまっており、他にも数名のベテランがオープンマーケットで先発のチャンスを狙うだろう。新攻撃コーディネーター(OC)アンソニー・リンとのつながりから、タイロッド・テイラーのような名前も挙げるかもしれない。ジェイミス・ウィンストンやジャコビー・ブリセットらのベテランという手もある。

スタッフォードがスーパーボウル時代に入って以来でライオンズの最も偉大なパサーであることに疑いはない。モノクロームの1950年代までさかのぼれば、ボビー・レーンがデトロイトでスタッフォード以上に優れたQBである可能性のある選手として挙げられるかもしれない。だが、それ以外のシグナルコーラーでは、並び立つことすらできないだろう。

ワイドレシーバー(WR)カルビン・ジョンソンが2015年に引退した後、ライオンズが苦しい中でも戦えてきた一番の理由がスタッフォードだった。ラッセル・ウィルソンやライアン・タネヒルと同じ32歳のスタッフォードは、今も自身のキャリアの一番良いときにいる。ライオンズに新たな穴を開けて前へ進むスタッフォードを欲しているチームは決して少なくない。

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