QBゴフのトレードがない場合、ウォルフォードとの先発争いに前向きなラムズ
2021年01月28日(木) 09:52ロサンゼルス・ラムズのクオーターバック(QB)としてジャレッド・ゴフが残した成績は全体として素晴らしいものだ。だが、それがゴフの仕事を完全に保証してくれるわけではない。
ラムズのQBポジションにおける大きな変化につながるかもしれない兆しが、過去2週間で見え隠れてしている。ラムズのキャンプが始まるまでにゴフのトレードがなかった場合、ゴフとバックアップQBのジョン・ウォルフォードが夏の間にポジションを争う見込みだ『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えた。
表面上は衝撃的に見えるかもしれないが、この動きはしばらくの時間をかけて進んでいたようだ。ウォルフォードは昨夏のキャンプで周囲に印象づけており、シーズンの終盤に何度か試合でプレーした際に、ラムズ攻撃陣にこれまでとは違ったモビリティとプレーメーキングの要素をもたらしていた。ラポポートによれば、ラムズのスタッフとフロントオフィスはウォルフォードが見せたものに満足しており、仕事を勝ち取るための正当なチャンスを与える構えだという。
ラムズがディビジョナルラウンドでグリーンベイ・パッカーズに敗北して以来、ゴフの立場についてはヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイのゴフへのコミットメントの不足や、ジェネラルマネジャー(GM)レス・スニードのあいまいでありつつも大きな変化に前向きなコメントから推測されてきた。実際、大きな変化といえばゴフのトレードがまさにそれにあたるだろう。
全体1位指名を受けた選手に期待されるような超一流クラスに達していない(と見られかねない)QBにしては、ゴフの契約が高額である点は興味深い。『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によれば、ゴフは2021年に2,750万ドル(約28億7,000万円)が保証され、キャップナンバーはほぼ3,500万ドル(約36億5,000万円)を数える。これはラムズの総キャップスペースの19%を占めるという。
今から6月1日までの間にゴフをトレードに出すことで、ラムズはキャップスペースに1,275万ドル(約13億3,000万円)の余裕を作ることができる。しかし、それでも2,220万ドル(約23億2,000万円)のデッドキャップが生じる。6月1日以降のトレードであればより多くの額をセーブできる(2,815万ドル/約29億4,000万円)ものの、ドラフトから1カ月以上が過ぎ、トレーニングキャンプ開始から6週間ほどが経過したタイミングでは、理想的な取引期間の終わりにあたるだろう。
そうなると、プランBが最も現実的に見えてくる。夏にゴフとウォルフォードを競わせるのだ。それはまだ数カ月先のことだが、今からラムズの動きには注目したい。
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