必要とし、評価してくれるライオンズへの移籍に意欲的なQBゴフ
2021年02月01日(月) 15:09会話は長くは続かなかった。
現地30日(土)の夜、ロサンゼルス・ラムズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイはクオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフに電話をかけ、デトロイト・ライオンズにトレードされることを伝えた。父親のジェリーも電話しているのを目にしたゴフはかろうじて「OK」と口にする。重要な場面で即断を下すことに慣れているゴフに迷いはなかった。
ゴフは「もう行くので」と間もなく元上司となるマクベイHCとの電話を切り、NFLでの新たなキャリアを父親に報告しにいった。
数週間前であれば驚くべきこの展開は、2016年に全体1位の指名権で獲得したゴフと4年1億3,400万ドル(約140億1,770万円)の延長契約を結んだ1年半前には考えられなかったことだろう。ゴフのフットボールの未来はこれからデトロイトで新たに始まる。
ラムズはゴフの活躍によってNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップ戦でニューオーリンズ・セインツを下し、華々しいカムバックを飾る。だがスーパーボウルではあっけなく敗れ、ゴフとマクベイHCは堂々とその責任を取ろうとした。それから2年、ゴフはラムズを去ることになった。
ゴフのほかに1巡目指名権2つ、3巡目指名権1つと引き換えにラムズはライオンズから12年目のベテランQBマシュー・スタッフォードを獲得。スタッフォードの加入によってオフェンスにかつての切れ味を取り戻せるとマクベイHCは信じているようだ。
ライオンズは複数のドラフト指名権を手に入れた一方で、ゴフの残り2年間の契約金を引き受ける形となるが、それはライオンズの意欲を示すものでもある。改良されたラン重視の攻撃で成功できると見込んだQBをライオンズは獲得できたのだ。そして、ここ数週間のラムズの無礼な切り離し戦略に落ち着いた姿勢で対処してきた若きゴフも、この契約から貴重なものを得ている。
土曜日の夜にライオンズのジェネラルマネジャー(GM)ブラッド・ホルムズ、ダン・キャンベルHC、攻撃コーディネーター(OC)のアンソニー・リンをはじめとする組織の首脳陣と話したゴフは、久しぶりに必要とされていると感じた。ある意味、ドラフトの再現のようだったという。
ゴフは日曜日の朝に「俺のことを必要としてくれ、評価してくれるところに行けてワクワクしている」と『NFL.com』に話し、次のように続けた。
「俺も前に進もうとしている中、ダン(キャンベル)と他のスタッフ全員とともにここで勝てるチームを作っていくことを楽しみにしている」
【R】