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NFLマン・オブ・ザ・イヤーはシーホークスQBウィルソン

2021年02月07日(日) 20:22


シアトル・シーホークスのラッセル・ウィルソン【AP Photo/Charlie Riedel】

センセーショナルなシーズンを重ね、常に笑みを絶やさないシアトル・シーホークスのクオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンは、2012年のNFLデビュー以来最も成功を収めた選手の1人であり、リーグを代表する顔となっている。

その彼にリーグで最も権威ある賞が与えられた。

現地6日(土)に『CBS』で放送された『NFL Honors(NFLオナーズ)』で、ウィルソンは2020年の“ウォルター・ペイトンNFLマン・オブ・ザ・イヤー”に輝いている。

「父さん、あなたの最も好きなアスリートはウォルター・ペイトンだったよね。選手としての彼だけでなく、それ以上に男として、リーダーとして、与える者として、人間としての彼が好きだった。ああ父さん、あなたがこの式にいてくれたらと思うよ」とウィルソンは受賞スピーチの中で2010年に他界した父に語りかけた。「思い出すよ。ある日、車の中で父さんはこう言ったね。“息子よ、愛は物事を変える”と。父さん、あなたは正しかったよ。このとてもつらい時期にあなたがここにいて、それを世界に伝えてほしかった。2020年はこれまでの歴史の中で最も厳しい時だった」

「アメリカにとって、世界にとって、愛は忍耐強く、愛は優しく、愛は物事を変えられる。偉大なウォルター・ペイトンはかつてこう言った。“1人でいるよりわれわれはみんなで強くなれる”と。父さん、ウォルターは正しかったと思う。夢を見る少年、あるいは少女、何かを変えたいと思う人々。これだけは覚えていてほしい。愛は常に守ってくれる。常に信じ、常に願い、常に耐え抜いてくれる。愛は物事を変えられるんだ。どうもありがとう」

NFLマン・オブ・ザ・イヤーに輝いたQBは2016年のニューヨーク・ジャイアンツのイーライ・マニング以来であり、シーホークスの選手では1988年にワイドレシーバー(WR)のスティーブ・ラージェントが受賞して以来だ。

例年、NFLオナーズの式典で最後に発表されるのがこのウォルター・ペイトンNFLマン・オブ・ザ・イヤーとなっており、“フィールド上での優れた活躍と、傑出したコミュニティーサービス活動”が認められた選手に贈られることになっている。

ウィルソンは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの中、2020年シーズンをプレーしながら、子どもや家族、高齢者に食事を提供する慈善活動に積極的に取り組んできた。

また組織的人種差別の撤廃を呼び掛けたり、選挙での有権者登録を促したりといった活動にも参加している。

2014年にもノミネートされたことがあるウィルソンにとって、こうした慈善活動は何も新しいものではない。

彼はルーキーだった1年目から、シーズン中は毎週火曜日にシアトル小児病院への訪問を続けている。

キャリアを通してウィルソンが携わってきた慈善活動は語り尽くせぬほどであり、これからも多く積み重ねられていくだろう。

ベスト・オブ・ザ・ベストの1人として活躍するウィルソンは、フィールドの外でもベストだった。その功績を認められ、彼はウォルター・ペイトンNFLマン・オブ・ザ・イヤーの称号を得た。

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