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ブラウンズのステファンスキーHCが年間最優秀コーチに輝く

2021年02月08日(月) 01:16


クリーブランド・ブラウンズのヘッドコーチ(HC)ケビン・ステファンスキーとカンザスシティ・チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リード【AP Photo/Orlin Wagner】

クリーブランド・ブラウンズを25年ぶりのプレーオフ勝利に導いたケビン・ステファンスキーのヘッドコーチ(HC)としての初シーズンは、現地6日(土)の『NFL Honors(NFLオナーズ)』で2020年の“AP通信年間最優秀コーチ賞”を獲得して締めくくられた。

ステファンスキーは投票の半分にあたる25票を獲得している。バッファロー・ビルズのショーン・マクダーモットHCが7票、そしてマイアミ・ドルフィンズのブライアン・フローレスHCが6票を獲得した。

全NFLチームが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)という逆境に立ち向かった1年で、ステファンスキーはルーキーコーチとして悲惨な状況を乗り越え、この先のどんな道にも備えられるよう、ブラウンズが必要としていた継続性をもたらした。

ステファンスキーのブラウンズは、チームが最後にプレーオフで勝利を挙げた1994年以来となるシーズン11勝を達成している。

攻撃陣のトップとして、ステファンスキーはチームの強みを生かすシステムを導入し、確実な成長を見せた3年目のクオーターバック(QB)ベイカー・メイフィールドに理想的な状況を作り出した。ランニングバック(RB)のニック・チャッブやカリーム・ハント、そして一流のオフェンシブラインマンをそろえたブラウンズは、フィジカルなグラウンド&パウンドタイプのフットボールチームとしてアイデンティティーを確立し、実力で試合をコントロールできるだけでなく、ビッグプレーの機会を探り、必要な時にポイントをもぎ取れる力を身につけた。2020年のブラウンズはNFLのランヤードで3位(1試合平均148.4ヤード)に入っており、フランチャイズ史上2番目に多く得点した(408点)。レッドゾーンオフェンスでのタッチダウン成功率は73.6%で、リーグ3位にランクインしている。

その間、スターワイドアウトのオデル・ベッカムのACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)断裂やチャッブの4試合欠場など、多くのけがにも見舞われ、絶えず再調整と適応を強いられた。ステファンスキーの下、彼らは4連勝を2回達成し、5回の敗戦の後には必ず次の試合で勝利を挙げてプレーオフに進出した。

プレーオフで第6シードを得た彼らはAFC北地区のライバル、ピッツバーグ・スティーラーズとロードで対戦するが、ここで最大の逆境がチームを襲う――ステファンスキーの不在だ。COVID-19で陽性となった彼は自宅隔離となり、18年ぶりのブラウンズのプレーオフ戦に立ち会うことができなかった。しかし、十分に訓練されたブラウンズはスーパーワイルドカードで第3シードのスティーラーズを48対37で下すという衝撃をもたらす。

ディビジョナルラウンドでステファンスキーは復帰したが、チームは直後にAFCチャンピオンとなるカンザスシティ・チーフスに惜敗を喫した。しかし、争いもせずに姿を消したわけではなく、クリーブランドの町には過去の苦しみを打ち消す明るい展望が見えている。

2年間で2度のHC交代を経験したブラウンズはステファンスキーによって急速に良い方への転換を果たした。1957年に創設されてから年間最優秀コーチにブラウンズのコーチが選ばれたのは38歳のステファンスキーで2人目となる。1人目は1976年シーズンに受賞したフォレスト・グレッグだ。

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