「落としたら引退」だと水上でQBブレイディからロンバルディトロフィーをパスされたTEブレイト
2021年02月12日(金) 09:48タンパベイ・バッカニアーズのクオーターバック(QB)トム・ブレイディは第55回スーパーボウルでの勝利を祝うボートパレードを満喫していた。ブレイディにとって7度目のスーパーボウル制覇だ。
ヒルズボロー川を下っていたある時点で、ブレイディはロンバルディトロフィーを他のボートにいるチームメイトと共有したくなった。
ブレイディは自身が所有する200万ドル(約2億1,000万円)のクルーザーの舳先に立つと、勝利の証である銀器を水上へと放り投げたのだ。
その先にいたタイトエンド(TE)キャメロン・ブレイトは、これがキャリアにおいて最も重要なキャッチだったと話している。
『Tampa Bay Times(タンパベイ・タイムズ)』によれば、ブレイトはブレイディのトロフィーパスについて「落としていたら? 引退しなきゃならなかっただろうな」と語ったという。
「信じられなかったよ。彼が俺を指さしてるんだ。俺たちはもうその話をしたんだけど、ものすごいスローだった。つまり、トム・ブレイディに何を期待する? グレートなスローだろ」
ブレイディの娘であるビビアンさんが、ロンバルディトロフィーを投げようとしているブレイディに「お父さん、やめてーーーー!」と叫んでいるのが可愛らしい一場面だった。
仮に外れていれば川からトロフィーを釣り上げなくてはならないところだったが、ブレイディのキャリアのほとんどでそうだったように、このパスは外れなかった。
現地11日(木)に『NFL Network(NFLネットワーク)』の“NFL NOW(NFLナウ)”に出演したブレイトは、この見事なキャッチについて語っていた。
本物のトロフィーを投げたブレイディについて、ブレイトは「あの場面であんなことをやるなんて本当に度胸がある」と話している。
「彼が投げようとしているなんて思わなかったぜ。投げるふりでもしているのかと思った。そしたらだしぬけに空中に放り投げられたんだ。俺はプレーを決めなきゃならなかった。大物プレーヤーはビッグプレーを決めるだろ。俺はなんとか成功し、トロフィーを落とさずに済んだ」
緊張したり、失敗したりする暇さえなかったとブレイトは言う。
「あっという間だった。アルコールが入っていたから、そのおかげで和らいだ部分があったかも。緊張はそんなに感じなかった。ただ、トロフィーをロックしていたよ。フットボールの形をした部分をキャッチしたんだ。あれはよかったな。それが大事だった。俺がキャッチに慣れているものだからね」
ブレイディもまた、お酒が入っていたようだ。しかし、ブレイトはいったんTB12が投げると決めたら、正しいところに収まることに疑いはないと考えている。
「トムが失敗するなんて思わないね。めちゃくちゃにするやつがいるとすれば、それはキャッチする俺の方だっただろう。トムは最高のフットボールを届けることで知られている。それをもう一度やったのさ」
万が一キャッチできずにロンバルディトロフィーが沈み始めたらどうする?
「間違いなくスコッティ(WRスコット・ミラー)を船の外に放り出したね。あいつが一番抵抗しないだろうから」とブレイトは俊足のチームメイトをからかった。
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