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シーホークスに対するQBウィルソン関連の問い合わせが増加

2021年02月12日(金) 15:06


シアトル・シーホークスのラッセル・ウィルソン【AP Photo/Kyusung Gong】

ここ数日にシアトル・シーホークスがクオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンに関連して受ける連絡は増加し続けていると『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロとマイク・ガラフォロが伝えている。たとえ公式なものではなかったとしても、スター選手が不満をあらわにしたとなれば当然の結果だ。しかし、ウィルソンの組織内での立ち位置によって、関心度合はさらに増している。

ウィルソンは5年契約の3年目を迎えている。年平均の報酬は3,500万ドルで、2021年のキャップナンバーは3,200万ドル。ノートレード条項が含まれている。シーホークスがウィルソンのトレードに関心があるならば、行先についてはまずウィルソンの承認を得なければならない。

一方、ウィルソンは組織の決定にかかわっており、攻撃コーディネーター(OC)シェーン・ウォルドロンの起用に関してはウィルソンが大きな発言力を持っていたとペリセロは伝えている。また、ペリセロによれば、アントニオ・ブラウンが最終的にタンパベイ・バッカニアーズに加わる以前、ブラウンを獲得するようシーホークスにプッシュしていたという。

第55回スーパーボウルの会場で、ウィルソンはNFLコミッショナーであるロジャー・グッデルと同じ場所で試合を観戦し、ブラウンがトム・ブレイディからのパスでタッチダウンを決めるのを見ていた。ウィルソンがフィールドではなく観戦席にいたのは、シーホークスがワイルドカードの週末を突破できなかったからだ。

シーホークスがロサンゼルス・ラムズに30対20で負けたワイルドカード戦で、ウィルソンは5回のサックを浴びた。ウィルソンは2020年に何度サックを受けたかをシーホークスの問題として指摘している。一方で、ウィルソンは足を使ってプレーを延ばすタイプの選手であり、そういった傾向が――オフェンスラインの能力とは別に――何度かのサックにつながった可能性はある。

ペリセロによればシーホークスがウィルソンのトレードに関心を抱いている様子はないとのことだが、ガラフォロは現地11日(木)の『NFL NOW(NFL)ナウ』で次のように話した。

「それがいつかは分からないが、遠くない未来にラッセル・ウィルソンがシアトル・シーホークスではないチームのQBになる日が来る。問題を抱えているとは言いたくないが、今はラス(ウィルソン)が常に何かを――お金を含めて――求めている関係性だ」

ウィルソンがフットボールフィールド上で成功を追求していく際に、全力とすべての感情を注ぐタイプであることはよく知られており、それは閉じられたミーティングルームの扉の内側でも同じようだ。だが、全NFLチームがうまく扱わなければならないパラメーターがあるのも事実。過去10年間の大部分でウィルソンと共にチャンピオンシップコンテンダーであり続けるために戦ってきたチームが、特にウィルソンが自分の望みを公にし始めた今、シーホークスに倦怠感が見え始めたとしても不思議ではない。

今ピークにいるウィルソンは、ダイナミックなQBだ。過去2シーズンの前半はいずれもMVPの有力候補だと見られていた。だが、シーホークスは2013年から2014年に2度スーパーボウルに届いた頃のようなトップクラスのプレーにはまだ戻れていない。

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