フリーエージェント多数のバッカニアーズ、連覇を目指すチームの体制は?
2021年02月14日(日) 11:11タンパベイ・バッカニアーズが第55回スーパーボウルを制してNFLの2020年シーズンが終りを迎えるに伴い、2021年も優勝を果たしたオールスターキャストが勢ぞろいするのかどうかが話題として取り上げられている。
短期的には多くのスターたちがクオーターバック(QB)トム・ブレイディに続いてタンパベイ入りしたとはいえ、今後の展開によっては嵐を呼ぶ雲が漂うかもしれない。
とどのつまり、タイトルを手に入れたバッカニアーズのチームもパフォーマンスもそれまでとは違った。
『NFL Research(NFlリサーチ)』によると、カンザスシティ・チーフスを31対9で下した今回のスーパーボウルでバッカニアーズが挙げた得点はすべて、前のシーズンにはバッカニアーズにいなかった選手によるものであり、これはスーパーボウル史上初の記録だという。
バッカニアーズの31点の内訳はタッチダウンを決めたタイトエンド(TE)ロブ・グロンコウスキー(2回)、ランニングバック(RB)レナード・フォーネット(1回)、ワイドレシーバー(WR)アントニオ・ブラウン(1回)に加え、フィールドゴール1回と4回のエキストラポイントを成功させたキッカー(K)ライアン・サコップだ。
そして、この4人ともが近々フリーエージェント(FA)になる。
NFLリサーチによれば、バッカニアーズにとって良い兆候と言えるのは、勝敗を問わず、いまだかつてスーパーボウルに出場したチームで頂上決戦の得点をマークした選手全員が翌シーズンに離脱したことがないという点だ。
一方で、バッカニアーズにとって悪い兆候もある。グロンコウスキーをはじめ、フォーネット、ブラウン、さらに史上最高の“ミスター・イレレバント”も含めたフリーエージェントリストには多くの名前が記載されていること。
WRクリス・ゴッドウィン、ラインバッカー(LB)のシャキール・バレットとラボンテ・デービッド、ディフェンシブタックル(DT)エンダマカン・スーもしかりだ。
『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によれば、2021年シーズンに向けて2,839万ドル(約29億8,000万円)のキャップスペースがあり、バッカニアーズはリーグの中で8番目に多くのスペースを持っているという。そして彼らにはそのキャップスペースが必要だ。
バッカニアーズの目標はスーパーボウル王者として再び頂点に立ち、NFL史上で最も長く続く連覇なしの時間に終止符を打つことだ。最後に連覇を達成したのは2003年と2004年の王者であり、当時ブレイディが所属していたニューイングランド・ペイトリオッツだ。
バッカニアーズはフォーネットの続投に関心を持っている一方で、本人の希望次第ということになるかもしれない。グロンコウスキーはバッカニアーズでの現役続行の意思を明かしている。2020年にフランチャイズタグがつけられていたバレットは報酬を受け取りたいことを明確にしている。
【C】