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40歳までプレーし、歴代ラッシングヤード記録更新とリングを狙うライオンズRBピーターソン

2021年02月16日(火) 16:22

デトロイト・ライオンズのエイドリアン・ピーターソン【AP Images/Rick Osentoski】

NFL界がクオーターバック(QB)トム・ブレイディの年齢を感じさせない偉業に驚嘆する傍らで、もう一人のレジェンドが自身の一見ありそうにもない記録を達成しようと考えている。少なくとも、チームが自分をキープする限りは。

エイドリアン・ピーターソンは40歳までプレーし、単にNFLで現役である以上の記録を残したがっている。ピーターソンが狙うのは、エミット・スミスが残した歴代ラッシングレコードを更新すること。そして、リングを勝ち取ることだ。

「俺はとにかくプレーし続ける。プレーし続け、チャンピオンシップを目指す」とピーターソンは『TMZ』に話した。

「神がお許しになれば、その中でエミットに追いつき、追い抜くことができるだろう」

スミスが歴代ラッシング記録を打ち立てたのは2002年シーズン、33歳のときだった。シーズン第8週のシアトル・シーホークス戦で、スミスはそれまでの最多であるウォルター・ペイトンの記録を抜いている。そこからさらに現役生活を続けたスミスは最終的に1万8,355ラッシングヤードという数字を打ち立てた。

スミスが36歳のときにはもう引退していたことを思えば、これから36歳でのシーズンに臨むピーターソンには、まだスミスよりタイヤの溝が残されているように見える。ただし、スミスとピーターソンの軌跡は、年代の違いによって異なるものになっている。例えば、スミスのトータルキャリー(4,409回)はピーターソン(3,192回)よりかなり多いが、キャリー平均ヤードはスミスの4.2ヤードに対してピーターソンの4.6ヤードの方が多い。

スミスのランは圧倒的だった。スミスが11シーズン連続で1,000ラッシングヤード越えを果たしたのに対し、ピーターソンは波のあるシーズンを過ごしてきた。それでも、ピーターソンは年齢と戦う選手たちの主役になろうと意気込んでいる。

「俺はハードルを別レベルに設定したいんだ。俺は生き長らえ、40歳のRBになって1,500ヤードを走り、人を驚かせていたい」とピーターソンは言う。

スミスを追い抜くという目標まで3,536ヤードが必要なピーターソンは「できると感じている。キャリー150回でも、200回とかでも、やれというなら俺にはそこに出て行って実行する準備ができているはずさ」と話した。

「多くのチームは2バックシステムに向かっている。2,000ヤードという基準に到達するには、デリック・ヘンリーのような役割じゃないと厳しいか? それはそうさ。だが、そこへ出て行ってプレーし、成果を上げられれば、それによってアテンプトは増え、自分に何ができるかを示し、チームの成功を助けるチャンスが増える」

スミスの記録を塗り替えるために、ピーターソンはこれから4シーズンで平均884ヤードを達成しなければならない。ピーターソンがキャリアを通じて記録してきたキャリー平均は4.6ヤードであり、前述の数字を満たすにはシーズンあたり200回近いキャリーが必要になる。2020年にデトロイト・ライオンズで記録したキャリー平均3.9ヤードで計算すれば、必要なアテンプトは220回。キャリー平均が4.0を切る選手が、シーズンあたり220回のアテンプトを記録することはまずない。

目標を達成するために、ピーターソンは周囲の状況からほぼパーフェクトな結末を導かなければならないだろう。しかし、本人がそれを可能だと信じていることには何も問題がない。結局のところ、残り時間が0となるまで、何も終わってはいないのだから。

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