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ヒル、ウィンストンの間で「いいQB競争」が起きると予想するブリーズ

2021年03月18日(木) 23:42

ニューオーリンズ・セインツのテイサム・ヒル【AP Photo/John Bazemore】

今年の夏の終わり、ニューオーリンズ・セインツは久しぶりに、トレーニングキャンプで真のクオーターバック(QB)競争を経験することになる。

ドリュー・ブリーズの後任を勝ち取るのに最もふさわしい争いは、テイサム・ヒル対ジェイミス・ウィンストンといったところだろう。

殿堂入り確実というブリーズの仕事を引き継ぐのは、決して簡単なことではない。キャリア的にはたいてい、レジェンドに取って代わろうとしている誰かの後ろについていく方が楽なことが多い。歴代最強とも称される人物の後任という法外な期待に応えるというのはなかなか難しいことだ。

ヒルとウィンストンはバトルがシフトアップした時に対等の立場にいると予想される。ヒルは2020年に4試合でブリーズの代わりに先発を務めており、ヘッドコーチ(HC)ショーン・ペイトンは以前、ブリーズが負傷した場合には、この万能型QBに先発のチャンスを与えるつもりだと約束していた。ウィンストンは、ブリーズが第9週のサンフランシスコ49ers戦で負傷した際にリリーフとして登場したが、タンパベイ・バッカニアーズに5年いた彼の方が先発経験は多い。

『NBC Sports(NBCスポーツ)』のアナリストとしての新たな仕事に臨んだブリーズは、電話会議の中で彼自身も他のみんなと同じようにセインツのQB競争を楽しみにしていると語った。彼はバトルにハンディキャップを付けない。

「テイサム・ヒルとジェイミス・ウィンストンの両方にチャンスが与えられたことに本当にワクワクしている」とチームの公式サイトがブリーズの言葉を伝えている。「QBルームで僕たちがどれだけ楽しい時間を過ごしたか、伝えきれないよ。本当に素晴らしいグループ、素晴らしい人々だ。フットボールのゲームを本気で愛し、チームメイトを愛している。僕たちは一生懸命働くのが好きで、互いをプッシュし合うのが好きだった。とても競争的ではあった。(でも)同時に、みんな相手をサポートし、助け合うためにそこにいた。ただチームが勝つことを望んでいたからね」

「去年見たように、テイサムは何度か先発している。彼は4試合で突出した仕事をしてくれた。49ersとの試合で僕が肋骨(ろっこつ)と肺を痛めた時に、後半でジェイミスがベンチを出たこともあった。彼も突出した仕事を果たしてくれた。過去数年のテイサム、そして昨年のジェイミスは2人ともすごい成長と成熟を見せてくれたよ。どういう展開になるか見守ろう。なかなかいいQB競争が起きそうじゃないか。でもそれは、2人の一番いいところを引き出してくれるはずだ」

ブリーズの予想は今週セインツのHCが示した考えと一致している。

昨シーズンの4回の先発で、ヒルはパスの71.9%をコンプリートし、パスとランヤードを合わせた試合平均は260.8ヤード、1試合平均のターンオーバーは1.3回、パサーレートは96.9だった。走れるヒルがセンター下にいると、オフェンスの雰囲気はやや変わるものの、30歳の彼が先発を確保するためにはパサーとして成長する必要がある。アルビン・カマーラへのイージーなトスを失敗した際には、セインツファンが髪をかきむしったほどだ。

ウィンストンは70回の先発経験を持ち、61.1%のパスをコンプリート、パスとランヤードを合わせた試合平均は291.6ヤード、1試合平均のターンオーバーは1.5回で、パサーレートは86.7だった。ターンオーバーの多さが気になる彼はビッグアームを持ち、ポケットでは恐れを知らない。ウィンストンがフルタイムの役割を得た場合、ペイトンがターンオーバーを減らせるかどうかは今の段階では分からないことだ。昨シーズン、リリーフで登場した際のウィンストンはやや不安定で、10回中6回のパスをコンプリート、63ヤードを獲得して2回のサックを浴びた。しかし、これだけではサンプルサイズも状況もあまりに少なすぎて、ペイトンのオフェンスとしてフルタイムで働いた場合にどんな仕事を見せるかは予想できない。

ブリーズが言うように、セインツではこの夏、選手たちがトレーニングキャンプでフィールドに出た時に、興味深いQB競争が繰り広げられることが約束されている。

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