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ペイカットを気にしないQBマリオタ、「レイダースにいられるだけでうれしい」

2021年03月24日(水) 23:17

マーカス・マリオタ【AP Photo/David Zalubowski】

ラスベガス・レイダースに残るためにペイカットを受けたことについて、クオーターバック(QB)のマーカス・マリオタは落ち込んでいない。

ハワイ州出身の彼は『KHON2』のロブ・デメロに対し、“レイダースの一員でいられるだけでワクワクしている”と語り、どんな減給よりもジョン・グルーデンのクラブに残れることの方が重要だったと述べた。

「結局のところさ、俺は自分のコントロールできることに集中するしかない」と彼は言う。「つまりはフィールド上での成果だ。毎日目を覚まし、トレーニングして、準備をする。結局のところ、試合をして生計を立てられるなんて俺たちはすごく恵まれているんだ。仲間の多くが結構な大金を稼いでいる。俺としてはただ、ゲームをプレーするのが好きなだけ。その興奮、レイダーの1人でいられる機会が全てを上回ったんだ。ここベガスで、この組織の一員でいられるってことの方が、俺にとっては多くの意味を持っていた。戻ってこられることになってすごくうれしいよ」

彼は元々1,075万2,000ドル(約11億7,000万円)だった報酬を350万ドル(約3億8,000万円)まで引き下げることに同意した。ただし、インセンティブによって最高800万ドル(約8億7,000万円)までは取り戻すことができる。例えば、デレック・カーが負傷し、マリオタが先発になったような場合だろう。

レイダースはまず、300万ドル(約3億3,000万円)というペイカットを要求しており、想定としてはマリオタがこれを拒否し、クラブは値の張る彼をカットして、オープンマーケットで次の行き先を選べるようにしてやろうという考えだったのだろう。

ところが、マリオタによると彼のレイダースに残りたいという気持ちは、他の機会を探すことよりもずっと強かったのだという。

「最終的に自分という人間を成長させてくれるのはさ、逆境とか直面するチャレンジとかだと思うんだ」とマリオタは述べた。「その山を越えられると考えるだけでワクワクするよ。すごく健康になったと感じているんだ。俺はちょっとした安定性を保つ機会を得た。それは俺の今までのキャリアにはなかったものだ。自分が快適な場所にいられてすごくうれしい。俺には自信がある。このチームが勝てるように自分にできることを全部やり尽くすよ」

元1巡目指名のマリオタとその代理人たちにとって、他に先発可能なもっといい場所が見当たらなかったのかもしれない。あるいは、マーケットに出ても、インセンティブ付きで350万ドル以上の契約を見つけるのは難しいと思ったのかもしれない。QBミッチェル・トゥルビスキーがバックアップとして250万ドル(約2億7,000万円)でバッファロー・ビルズと契約したことも影響したかもしれない。QBジョー・フラッコがフィラデルフィア・イーグルスとインセンティブ付きの350万ドルで現地23日(火)に契約したことも、マリオタの雇用主探しの難しさを浮き彫りにした。

もう1年、マリオタはレイダースのバックアップとしてシーズン入りすることになった。昨シーズンのように彼が1度の登場で輝くことができれば、2022年にはもっと良い条件でオープンマーケットにこぎ出せることだろう。

【M】