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「やり残したこと」があるパッカーズとの再契約に満足するRBジョーンズ

2021年03月29日(月) 15:01

グリーンベイ・パッカーズのアーロン・ジョーンズ【AP Photo/Matt Ludtke】

フランチャイズタグの期限が過ぎ、新しいリーグイヤーの開始が近づくにつれてランニングバック(RB)アーロン・ジョーンズのグリーンベイ・パッカーズでの将来はますます不透明になっていった。

そこへ、ジョーンズが絶対に拒否しないようなオファーをパッカーズが提示する。4年4,800万ドル(約52億5,700万円)の契約によってジョーンズはチームにとどまることになった。

ジョーンズは「母親がずっと“あなたはグリーンベイに残ることになる。だから心配はいらない”と言っていた」と現地26日(金)にチームの公式サイトで述べている。「母親はいつだってなんでも分かってるんだ」

パッカーズがヘッドコーチ(HC)にマット・ラフルアーを迎えてから最初の2シーズンで、ジョーンズは連続して1,000ヤード以上をマーク。ジョーンズは自身が中心的な役割を果たしたオフェンスに戻ることになる。それまではまともに起用してもらえなかったジョーンズだが、ラフルアーHCが指揮するオフェンスでは主力選手へと花開く。2019年と2020年にはパッカーズをNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区優勝へと導き、両シーズンでカンファレンスチャンピオンシップへの出場も果たす。

だが、いずれもスーパーボウルまでは一歩及ばなかった。2021年の最大の目標がこの壁を乗り越えることとあれば、それはジョーンズにとって見逃せないチャンスと言える。

「このチームが俺に一番合っていると思う。今までプレーしてきたオフェンスを良く分かっている。チームメイトも知っているし、ここにはやり残したことがあるような気がするんだ」とジョーンズは話した。

優勝をかけて戦えるという期待を胸にパッカーズは2度もNFCチャンピオンシップゲームに臨んでいる。1回目の対戦では強豪サンフランシスコ・49ersに散々な目に遭わされ、サンタクララで敗北を喫した。その1年後に名誉挽回のチャンスを手にするも、最終的にスーパーボウルを制し、猛烈な勢いを見せたタンパベイ・バッカニアーズを相手に夢破れる。

パッカーズにとって、センター(C)のコリー・リンスリーをはじめとする複数の選手がフリーエージェント(FA)でチームを去る中、ジョーンズを引き留めることが重要だった。ジョーンズの契約がRBジャマール・ウィリアムスとの関係に終止符を打つことを承知の上で彼を引き留め、2年目RBのA.J.ディロンと組ませることを選んだのだ。

ジョーンズは「再契約に合意したあとA.J.はすぐに連絡をくれて戻ることを喜んでくれた」と述べている。

「2人の関係を発展させ、俺ができる限り彼を助け、彼もできる限り俺を助ける。それは特別な関係になると思う。A.J.はすでに自分ができることを少しずつアピールしてくれている。俺たちは互いをうまく補い合っていると思うよ」

力の均衡を保とうとするリーグの仕組み上、犠牲は避けて通れない。ジョーンズは自分が犠牲になる側でなかったことを喜び、唯一知っているチームで再び走る準備ができているようだ。

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