コルツのコーチスタッフ、QBウェンツのトレードは「迷いのないこと」
2021年04月01日(木) 12:06インディアナポリス・コルツにはクオーターバック(QB)カーソン・ウェンツのキャリアを急速に軌道修正できる基盤がある。
ベンチに下げられたウェンツはみじめな2020年シーズンを送った。それでもコルツは、ヘッドコーチ(HC)のフランク・ライクによってウェンツが2017年に見せたスター性を取り戻せると信じ、条件つきの1巡目指名権と引き換えに彼を迎え入れた。チーム内でウェンツとの経験が豊富なのはライクHCだけではない。
新しくシニアオフェンシブアシスタントに就任したプレス・テイラーは、ウェンツが2016年にNFL選手となった時からフィラデルフィア・イーグルスのQBコーチとして彼を間近で見ている。現地30日(火)、テイラーはウェンツのトレードを前にコルツの経営陣から相談を受けていたと話した。
テイラーは「私にとってそれは迷いのないことだった」とチームの公式サイトで述べている。「選手としてのカーソン・ウェンツに絶大な信頼を置いている」
ウェンツがイーグルスに在籍していた期間のすべてを共にしてきたテイラーは、起伏の激しい彼のキャリアについて独自の見識を持つ。ライクHCがウェンツの初期のイーグルス時代しか知らないのに対して、テイラーはより深い部分まで知っている。QBコーチの任務に加えてパスゲームのコーディネーターとして昇格したテイラーは、2020年を含め、ウェンツのキャリアが横道にそれた状況を熟知している。
テイラーは「昨年はいろいろなことがあって大変だった」と話す。
「オフェンスとしても、チームとしても、何もうまくいかなかった。4勝という結果がそれを物語っている。確かにウェンツを取り巻くものはすべてが思うようにいかなかったし、彼も昨シーズンはベストなパフォーマンスではなかったことをきっと認めるだろう」
「それ以前の4年間でQBとしての実力は誰もが認めている。逆境を克服し、周りに才能ある選手がいた時のプレー、時には劣勢に立たされても彼が活躍して周りを高めていく姿をわれわれは見てきた」
これはトレード以来、ライクHCが口にしてきたのと同じような言葉だ。
「QBとしてのカーソンを100パーセント信じているとフランクに伝えたばかりだ」とテイラーは述べた。
自分のことを無条件に信じてくれるチームに入ることがウェンツの目標だったのであれば、それは達成された。トレードが実現してからというもの、コルツのコーチ陣はウェンツを絶賛し、揺るぎない信頼を寄せている。今度はウェンツがその称賛を証明する番だ。それができなければ、このオフシーズンに受けた数々の励ましは虚しいものに変わってしまう。
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