トレイ・ランスに「疑念は無視し、ゲームに語らせろ」とビルズQBアレン
2021年04月14日(水) 11:17ジョシュ・アレンは非有力校からNFLにやってきて疑いの目にさらされるという状況がどういうものなのかを知っている。2018年ドラフトの1巡目で指名された際、ワイオミング大学出身のアレンは競争力不足やプロへの移行における不安についての自身への疑念を聞かされてきた。
2020年に一流のクオーターバック(QB)の一人として名を馳せたバッファロー・ビルズのアレンは、今年のドラフト1巡目での指名が見込まれるノースダコタ州立大学のトレイ・ランスが自分と同様のことを言われているのを耳にし、ビデオメッセージの『Take The Stage(テイク・ザ・ステージ)』でこう呼びかけている。
「トレイ、どうしてる? ビルズのジョシュ・アレンだ。少し話をさせてくれ」
「常に疑うやつがいるだろう。俺もさんざん聞いたよ。NFLでQBができるほどじゃないとか、真価を試されたことがないとか、戦う力が弱すぎるとか」
「全部無視だ。フィールドに出て君のゲームに語らせるんだ。ひと騒ぎするときだぜ、トレイ」
フットボール・チャンピオンシップ・サブディビジョンでプレーするランスがNFL入りすることについては、トップクラスのバトルを経験していないことに端を発する疑問の声がある。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックに影響を受けて、ランスが2020年に1試合しかしていないことも疑念の材料になった。
ランスが先発の座を得るまでには1シーズンか2シーズンかかると考える向きが多い。アレンのキャリア3年目での躍進を見ても、才能がありながらもまだ磨かれていないQBがNFLで軌道に乗るまでには時間がかかるのかもしれない。
どこに行きつくのかでランスのキャリアの筋が見えてくる。たとえばアトランタ・ファルコンズから全体4位で指名を受け、マット・ライアンの後ろで1年か2年控えることになるのか? それとも他のチームですぐに戦いの場に投入されることになるだろうか?
多くのQBの成功について見過ごされがちな真実として、彼らが置かれた状況がキャリアの行方に大きく影響するという点がある。ニューヨークでひどいポジションに置かれたサム・ダーノルドは、それを乗り越えられなかった。一方のアレンはバッファローで優れたコーチングとマネジメントによってキャリアを形成し、その実りを得ている。
ランスには展開を変える選手になるだけのスキルがある。早い順位でランスを指名したチームには、それを最大限に活用する義務が発生するだろう。
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