ドラフトでQB指名の可能性を否定しないバッカニアーズHCエリアンス
2021年04月14日(水) 15:202021年のNFLドラフトを前にほとんどの目が1巡目の上位勢に注がれているが、初日を締めくくるのは興味深いスーパーボウルチャンピオンの選手指名だ。
タンパベイ・バッカニアーズが昨年にロンバルディトロフィー獲得したメンバーの22名を確保するという前例のない動きに成功する中、チームはドラフトで残る選手から最高の選手を選択するというポジションにある。
先日に記者と話しをしたヘッドコーチ(HC)のブルース・エリアンスは、クオーターバック(QB)トム・ブレイディがこれから数シーズンにわたってタンパでプレーする計画ではありながらも、バッカニアーズが全体32位でQBを指名するのが最良だと決断する可能性はあると指摘している。
「育てていくのにちょうどいいと思われて、われわれが検討している5、6人のすべてを上回ると考える選手がいれば、それに逆らいはしない」とエリアンスHCが語ったと『Athletic(アスレチック)』が伝えた。
「2巡目や3巡目でも同じこと。5人いる中の1人がQBで、彼の成長が他のポジションより上でと考えれば間違いなくあり得る」
全体32位でQBを指名することには、5年目オプションを行使する可能性という利点もある。
QBでトップ5と目される選手たちは、バッカニアーズの指名順が来るはるか以前にリストから消えているはずだ。トレバー・ローレンスとザック・ウィルソンの指名順はそれぞれ全体1位と全体2位だと見られている。サンフランシスコ・49ersが全体3位でトレイ・ランスかジャスティン・フィールズ、マック・ジョーンズを指名するだろう。1巡目後半にはQBを必要としているデンバー・ブロンコス、ニューイングランド・ペイトリオッツらがいる。
ジェネラルマネジャー(GM)ジェイソン・リヒトのドラフト手腕のおかげで、バッカニアーズにはこれといって明白な必要性はない。つまり、取れる中でベストの選手を選択することが可能だ。リヒトGMはベテランが固めるチームのデプスにさらなる才能を積み重ねることができるだろう。最も分かりやすい“必要性”のあるディフェンシブラインの若返りを図る可能性もある。32位の時点で、先発級の能力を持つオフェンシブラインマンやセカンダリーの有力選手はいるはずだ。1巡目の指名権を必要としているチームとトレードし、おそらくは今後の数年に向けてさらなる指名権を獲得することもできる。
43歳のブレイディを頂点としている以上、リヒトGMは長期的な案に基づいてシグナルコーラーを育成することも可能だ。フロリダ大学のカイル・トラスクやテキサス工科大学のケレン・モンドの2人がオプションになる。『Good Morning Football(グッド・モーニング・フットボール)』のピーター・シャージャーのモックドラフトでは、バッカニアーズがスタンフォード大学のQBデイビス・ミルズを指名するとされている。
バッカニアーズにはスーパーボウルまでの道が開けており、バックアップQBよりも2021年シーズンにインパクトを与えるポジションプレーヤーを選択するかもしれない。もしくは、ブレイディがいずれ引退した後にもスーパーボウルへの道筋をつなげておくべく、リヒトGMが比類ない安定性を誇る未来の計画力をいかんなく発揮する可能性もある。
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