QBロックを「高く評価」しながらも競争を持ち込もうとするブロンコス
2021年04月23日(金) 14:40来週末に行われるNFLドラフトの全体9位指名権を持つデンバー・ブロンコスには、さまざまな方向性があり得るだろう。
しかしながら、最も注目されるのはやはりクオーターバック(QB)だ。ジェネラルマネジャーのジョージ・ペイトンは自身の新しいチームにとってのこのポジションの重要性に尻込みしていない。スカウト部門が今季のシグナルコーラーたちのリサーチを徹底して行った今、競争の原理を念頭におき、ペイトンは現地22日(木)にチームが新たなQBを加える可能性を否定しなかった。
「われわれはすべてのプロセスを完了した」と『NFL Network(NFLネットワーク)』のジェームス・パーマーに語ったペイトンは、さらに次のように続けている。
「まだそれに取り組んでいる。一つ言っておきたいのは、われわれは本当にドリュー・ロックが気に入っているという点だ。われわれにはちゃんとQBがいる。したがって、一人をドラフトしないという決断に至らなかったとしても、われわれはドリューを高く評価している。とは言え、QBについてはあらゆる選択肢を検討するし、他のポジションについても同様だ」
ロックは暫定で先発QBとなっている。落胆の2シーズン目を過ごしたロックだが、もし輝かしいシーズンを送っていればペイトンが未来のQBについての質問をさばく必要はなかったし、たとえすべてのチームがより大きな成功のために競争を一つの要素として取り入れることを考慮しているにしても、ペイトンが競争について声高に語ることもなかっただろう。
それでもロックには契約があり、先発として最悪の選択肢というわけでもない。ただ、適切な環境が整うのであれば、より良いソリューションがあるかもしれないという問題なのだ。
「トレードマーケットがあり、ドラフトがある。ドラフト後は情勢が変わるかもしれない。あるチームが一人をドラフトして、そのQBがマーケットに出てくる可能性もある。忍耐強くいなければならないし、強行してはいけない。だが、自分たちが競争を望んでいることは認識しているし、私はここに来て以来そう言ってきた。そして、それは変わっていない」とペイトンは述べている。
アップグレードを想定するペイトンの見方は決して非現実的なものではないが、一連の流れによってブロンコスがロックの先発の座を脅かすだけのシグナルコーラーを獲得できる位置につけられるかは読めないところだ。
おそらく、ロックがブロンコスの開幕戦の先発QBの座を保証されるに足るだけの選手なのかを問う方が先だろう。
「第1週については分からない。われわれはドリューを本当に高く評価している」とペイトンは言う。
「毎朝、私が来たときにドリューがここにいるのを見るのが好きなんだ。彼は一生懸命やっている。彼は正しい方向に向かっている。知っての通り、彼にはたくさんの才能がある。彼はもっと優れたプロになると私は思う。だが、それでもわれわれはQBポジションを検討していく。ここに来てから言っているように、われわれは競争を持ち込みたいと思っているし、それが目標だ。そうすることを計画している」
「われわれは9位という良い位置にいる。これは最高の財産だと感じている。トレードダウンやトレードアップができる柔軟性がある。トレードダウンに関して、何件か電話を受けている。トレードアップについては連絡がないが、除外してはいない。われわれには柔軟性がある」
ブロンコスをタイトル争いができる位置に戻すためのペイトンの道のりにおいて、柔軟性はカギになるだろう。ディビジョン王座をかけてカンザスシティ・チーフスに挑む位置にまだつけていないチームには、何の保証もない。それがロックの未来にどのような意味を持つのかは、今後見えてくるだろう。
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