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「ここに長くいたい」とチーフス入団のLTブラウン

2021年04月27日(火) 12:50

ボルティモア・レイブンズのオーランド・ブラウン【NFL】

フルタイムでレフトタックル(LT)ができるチームへのトレードを求めていたオーランド・ブラウンの願いは、ボルティモア・レイブンズからカンザスシティ・チーフスに移るという形で叶った。

契約の最終年を迎える元3巡目指名選手のブラウンは、チーフにとってトレードのしがいがある選手だったということ、そして、いずれは長期的な契約にふさわしい選手であることを証明しなければならない。

現地26日(月)に入団会見を開いたブラウンは「ここに長くいたいと真剣に思っている。フットボールのフィールドで自分の役割をしっかりと果たすつもりだ」と述べた。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロは、トレードが成立した時点ではブラウンの延長に関する具体的な話はなく、新しい契約についてはこの1年を終えてから話し合われるだろうと先週に報じている。

チーフスは2021年ドラフトの1巡目(全体31位)、3巡目(全体94位)、4巡目(全体136位)に加えて2022年ドラフト5巡目の指名権と引き換えに、ブラウンと2021年ドラフト2巡目指名権(全体58位)、2022年ドラフト6巡目指名権を手に入れた。チーフスが1年間の仮の選手のために2巡目半ばに等しい指名権を犠牲にするとは考えにくく、ブラウンとの長期的な延長契約を視野に入れている可能性が高いと思われる。

チーフスには来年、必要に応じてブラウンにフランチャイズタグをつけるという選択肢もある。

5月2日に25歳になるブラウンはまだブロッカーとしてのピークを迎えていない。最初の2年はプロボウルに選ばれてライトタックル(RT)の実力を証明したものの、昨シーズン半ばにレイブンズの死角を守っていたロニー・スタンリーが負傷したことによりLTに転換。ブラウンは交替後に活躍し、左サイドにとどまりたいという気持ちにつながった。

ブラウンの入団は、去るスーパーボウルでクオーターバック(QB)パトリック・マホームズを守るべきブロック陣が散々だったのを受け、このポジションのテコ入れに着手したチーフスにとって大きな戦力となる。

ブラウンはまだ自分のポテンシャルを最大化できておらず、NFLで最高のLTになることを目指していると熱く語った。

「メディアやコーチ、チームメイトの他にも、自分自身にかなりのプレッシャーをかけて、常に高みを目指している。それはつまり、パトリックを可能な限り守ることであり、ランゲームでできるだけ大きなギャップや穴を生み出し、向かい合った選手に常に対応することだ。(ヘッドコーチのアンディ)リード、(攻撃コーディネーターのエリック)ビエネミーをはじめ、チームメイトとの間で信頼関係を築いていきたいと思っている。相手のディフェンスラインマンが強豪だからといってパフォーマンスが落ちたり、周りに助けを求めたりしなくていいような選手になりたい。一番になりたいんだ。このリーグでこのポジションをプレーする最高の選手になりたい。まだそこには辿り着けていない。まだまだやるべきことはたくさんあるけど、必ずなってみせる」

もしブラウンがその大きなポテンシャルをフルに発揮することができれば、チーフスにとって、たとえこの先に大型契約を結ぶことになったとしても、価値あるトレードだったと言える。

【R】