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75kgの体重に対する意見を一蹴するアラバマ大学WRスミス

2021年04月28日(水) 15:43


デボンタ・スミス【AP Photo/Chris O'Meara, File】

アラバマ大学のワイドレシーバー(WR)デボンタ・スミスは2020年に1,856レシービングヤードとタッチダウン23回を記録してハイズマントロフィーを受賞した。カレッジフットボール・プレーオフのチャンピオンシップではオハイオ州立大学を下して215ヤードとタッチダウン3回をマーク。

ところが、現地29日(木)[日本時間30日(金)]の2021年NFLドラフトに向けて、このダイナミックなWRについて誰もが語りたがるのは、その華々しい記録よりも体重のことだ。今月はじめにインディアナポリスで行われたメディカルチェックによると、スミスの体重は約75kgだと伝えられている。

現地27日(火)に『NFL Network(NFLネットワーク)』の『Good Morning Football(グッドモーニング・フットボール)』に出演したスミスは、体重が軽すぎてNFLでは大学と同じようには活躍できないという意見を一蹴した。

体重について聞かれたスミスは「俺たちはフットボール選手だ。フットボールの世界で生きている。重量挙げの選手やボディビルダーじゃないんだ」と反論。「フットボールのためにここに来ている。だから他のことはすべて関係ない」

身長約183cm、体重70kg半ばのWRはもみくちゃにされてしまうのではないかという考えは、スミスの動画を見れば打ち消される。スミスは華麗にディフェンスバックをかわしながらコースを走り抜ける。正確にルートを走って守備陣を引き離し、キャッチ力も見事だ。スミスがWRをプレーする姿を見ていると、すべてが簡単に思えてくる。

NFLでこれほど軽い体重で活躍した選手は恐らくいないだろう。だが、例外的な存在こそがプロスポーツを特別なものにし、面白くしてくれる。前例がないからといってスミスが唯一無二の存在になれないわけではない。

同じ番組でスミスは、細部へのこだわりがNFLでの活躍につながると話した。

アラバマ大学の最終年での成長についてスミスは「結局はどれだけ周到に準備をするかだと思う」と述べている。「A地点からB地点に行くのにどれだけの選択肢を持っているか。フットボールに関する知識量。俺は最も賢い選手の一人だと思っている。そのためには準備を怠らず、常に相手の一歩先をいくことだ」

木曜日の1巡目で指名されると予想されるトップWRの3人としては、スミスの他にルイジアナ州立大学のジャマール・チェイスと、アラバマ大学のジェイレン・ワドルの名前が挙がっている。それぞれが各チームにどうランクづけされているかは、もはや好みの問題と言える。

スミスは自分の多才さがNFLに入る際の足がかりとなり、ルーキーWRのトップになる可能性もあると強気の姿勢を見せる。

「俺は何でもできる。インサイドもアウトサイドも。スペシャルチームをやらせてもいい。できないことはない。大きすぎる役割はない。起用されたところでしっかりと役割を果たす。それが俺にとってのアドバンテージだと思っている」

ハイズマントロフィー受賞者の名前は木曜日の夜に呼ばれるだろう。どれだけ高順位になるかは、NFLで成功するためにボディビルダーである必要はないということにチームが賛同するかどうかによる。

【R】