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ハワイ大学のスターで元ワシントンQBのコルト・ブレナンが37歳で永眠

2021年05月12日(水) 12:11


コルト・ブレナン【AP Photo/Susan Walsh】

元ハワイ大学のスタークオーターバック(QB)で、2007年ハイズマン賞の投票で3位だったコルト・ブレナンが現地11日(火)の早くに亡くなったと本人の父親が語った。ブレナンは37歳だった。

アルコール依存症と戦っていたブレナンがカリフォルニアの病院で亡くなったと、その父であるテリー・ブレナンさんが『The Associated Press(AP通信)』に語っている。

「彼は人生のダークサイドに陥り過ぎ、それが彼を捉えてしまった」とテリーさんは話した。

ブレナンはコロラド大学やサドルバックカレッジを経てハワイ大学に転入。明確なプロ候補として見られていたものの、最終学年にハワイ大学とジューン・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)の元でプレーするためにNFLドラフトを回避している。

大学に戻ったのは2度目のチャンスをくれた学校とHCへの恩返しの一面もあった。そして、ブレナンはそれを後悔しなかった。

ブレナンは2008年のNFLドラフト6巡目でワシントンによって指名を受けたが、2シーズンにおいてレギュラーシーズンの試合でプレーすることはなかった。

ブレナンは11月にビッグアイランドの自宅で逮捕された。ハウスメイトのドアに椅子を打ちつけたブレナンは、部屋に入るとハウスメイトにのしかかり、2人は床に倒れた。ブレナンは治安びん乱行為によって逮捕されたと『Hawaii Tribune-Herald(ハワイ・トリビューン・ヘラルド)』は伝えている。

ブレナンが逮捕されるのは4カ月で2度目のことだった。8月にはコナ・シーサイド・ホテルで騒動を起こし、立ち退きを拒否したことで拘留されている。

警察によれば、いずれの件でもブレナンは泥酔していたという。その以前にも、ブレナンは多くの警察沙汰を起こしてきた。

ブレナンはカリフォルニア州コスタメサの治療施設で暮らしていた。日曜日にブレナンが飲酒していたため、父のテリーさんは病院の緊急治療室に連れて行ったという。「良くない状態で、助けを必要としているのが分かった」とテリーさんは話している。

しかし、デトックス施設が満員だったため、家族が知らないままにブレナンは病院から解放された。同じ病院に戻ってきたときには意識がなく、そのまま亡くなったとのことだ。

「彼らは彼を路上に解放し、彼は電話をかけたか、Uberを呼んだかしたんだろう。そして、こうなってしまった」とテリーさんは語った。

ブレナンは家族に看取られて息を引き取った。

「彼の姉妹が、ボブ・マーリーの音楽が彼の傍にあるようにした。彼女たちは彼の胸にレイをかけてやった」と話すテリーさんは、ブレナンにとって大事だったハワイ時代について「彼は世界で一番の敬意をハワイに抱いていた。ハワイが彼のホームだった」と続けている。

家族は毒性検査と剖検――繰り返される頭部外傷による脳の変性の確認を含む――によって答えが得られることを望んでいるという。また、警察も捜査を行っているとのことだ。

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