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選手時代のジャガーズを引き合いに出すライオンズ新QBコーチ、マーク・ブルネル

2021年05月21日(金) 13:42

マーク・ブルネル【AP Photo/Phelan M. Ebenhack】

ジャクソンビル・ジャガーズの元クオーターバック(QB)マーク・ブルネルが現役生活を送っていた初めのころ、1990年代半ばのジャクソンビル・ジャガーズへの期待は非常に低かった。初めて先発を務めるQBを起用してわずか4勝しかできなかったシーズを終えたばかりのジャガーズが、翌年の1996年にAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップに進出するとは誰も予想していなかった。

デトロイト・ライオンズのQBコーチとしてプロコーチのキャリアをスタートさせたブルネルは、2021年のライオンズを見ているとあの時のジャガーズを思い出すと語った。

ブルネルは「私たちにチャンスをくれる人はほとんどいなかった」と現地19日(水)に『Detroit Free Press(デトロイト・フリー・プレス)』のデーブ・ブリケットに話している。

「1996年シーズンを向かえた時点で周りの期待はとにかく低くて、5割いけたらいいだろうと言われていた。5、6試合勝てればいいんじゃないかってね。経験も才能も、あらゆるものに欠けていた。それでもシーズンは始まって、最初の11試合は4勝7敗だったが、その後に巻き返した。つまり、私が言いたいのは、当時の私たちは周りからチャンスを与えられないようなチームだったということだ。どこかで聞いたことがある話だろう?」

ライオンズは再建の途中にあり、完成までには数年を要する可能性がある。オーナーのシェイラ・フォード・ハンプがジェネラルマネジャー(GM)のブラッド・ホルムズやヘッドコーチ(HC)のダン・キャンベルと6年契約を交わしていることは、これが一朝一夕には終わらない再建であることを強調している。

ライオンズは来年の1月にプレーオフ争いに絡むよりも、2022年ドラフトの全体1位指名を手にするチームになっている可能性の方が高い。

5巡目でドラフトされながらも19年間にわたってNFLで活躍するベテラン選手となり、そのうち10年間は先発を務めたブルネルは、世間の目や期待は気にしていないようだ。

「私が言いたいのは、それは起こりうることであり、私たちはそれが起こると信じているということだ。そして、組織外の人間からはできないと言われるようなフットボールチームの一員であることにも、何らかの意味がある」とブルネルは述べた。

「チームの中で伝えているのは、“人が言っていることは忘れて自分ができると信じろ”というメッセージだ。世間やデトロイト・ライオンズの外から何と言われようが、われわれは早い段階で良いことができると信じられるチームになるだろう」

ライオンズではコーチングスタッフに元NFL選手を多数加えており、ブルネルのように実体験に基づく説得力のあるメッセージを選手たちに向けて発信することを狙う。ライオンズのQBジャレッド・ゴフも日々同じような知恵を新QBコーチから授かっていることだろう。それがうまくいくかどうか、ライオンズはまだ実験段階だ。

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