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全体3位でのQB指名は「飲み込むのに時間がかかった」と49ersQBガロポロ

2021年05月26日(水) 18:13


サンフランシスコ・49ersのジミー・ガロポロ【AP Photo/Scott Eklund】

チーム合同練習(OTA)が始まってサンフランシスコ・49ersの仲間たちと共にフィールドに戻ってきたクオーターバック(QB)ジミー・ガロポロはすべてがうまくいっている様子で、2020年シーズンを故障者リストで終える原因となった足首も調子が良さそうだった。

しかし、チームがノースダコタ州立大学のクオーターバック(QB)トレイ・ランスを2021年NFLドラフトの全体3位で指名したのを受け、ガロポロの精神面はどういう状況だったのだろうか?

本人が現地25日(火)に話したところによれば、ガロポロはいわゆる“アタック”モードであり、現状を変えることはできないものの、自分がベストを尽くすことでこの状況を最大に生かすことはできると考えているようだ。

この状況に気分を害しても当然ではないかと問いかけられたガロポロは「特に一人のQBとして、そういうことを考え始めたら問題が出てくる」と話した。

「オフェンスのこととか、そういうことだけでも心配することは十分にあるし、いろいろなところを改善しようと努力している。結局のところ、俺たちはここでフットボールをプレーしているんだ。だから、それが自分の愛することだ。そこへ出て行って皆と一緒にフットボールの試合で勝つのが好きだ。それが俺のやること。これもそういうことの一つで、状況はなるようにしかならない。だから、それを最高に活用するしかない。毎日アタックして、できるだけいい印象を与えるよう努力するのが、俺のそのやり方だ」

昨シーズンに問題を抱えた足首は“素晴らしい感触”だとガロポロは言う。

「いつか思い出せないくらいのときから、悩まされていない」とガロポロはつけ加えた。

しかしながら、ガロポロは3シーズンにわたって多くのけがに悩まされ、この期間に合わせて25試合にしか出場していない。2019年にレギュラーシーズンの全16試合に出場した際、ガロポロは49ersをスーパーボウルに導いた。しかし、2018年には13試合、昨シーズンには10試合を欠場し、チームはポストシーズンに進むチケットすら手に入れられなかった。

49ersがランスをドラフトした理由はけがの問題だけではないものの、彼らが明白な問題を抱えていたのもまた事実だ。

したがって、49ersが3月にトレードアップでドラフト全体3位指名権を獲得したとき、ガロポロは変化のときが迫っているのを知り、動揺したと認めている。

「最初はたくさんの感情が頭の中を駆け巡った。あらゆる筋書きを考えた。でも、結局はフットボールがプレーしたい。そこへ出て行って、試合で勝ちたい。それが俺のやることだ」とガロポロは話した。

「それは決してクレイジーなことなんかじゃない。すべてを飲み込むのには時間がかかった。でも、いったん飲み込めれば、ただ“さあ、やろう”ってだけだった。ただアタックすればいいのさ。NFLはクレイジーなビジネスで、いろいろなことが起こる。でも、毎日アタックして、最大限に活用するだけだ」

ランスが全体3位で指名されたとき、それを最初に祝った人々の中にガロポロがいたということに驚く者もいるだろう。ガロポロはランスにメールを送ったという。

「ただ彼におめでとうと言いたかった。ここに、そしてすべてにたどり着くために皆が懸命に努力してきたんだし、いい形で始めたいだろ。NFLでドラフトされるなんて毎日あるようなことじゃないから、彼が楽しんでくれたらいいなと思う」とガロポロは話した。

「トレイは本当にクールだ。これまでのところ素晴らしい関係だよ。今の俺たちのQBルームは大きい。皆いいやつらさ。一緒にいるのが楽しい」

「これもそういうことの一つ。普通とは違うこと、俺らしくないことはしたくない。普通なら俺が誰かに対してやっていたように、そういうふうにやろうとしている。自分の仕事をして、自分でいたい。なるがままにしておくさ」

「俺とトレイの関係は、自然にできていくと思う。無理にやりたくない部分だ。見せかけにはしたくないだろ? なるようになる。そういうことには時間がかかるしね。普段と違うことや、自分らしくないことはしたくないから、起こるがままにするつもりだ」

火曜日の時点でガロポロの足首の感触は良い。そして、本人の話によれば、ガロポロは今のQBの状況をそのまま受け止めている。率直に言って、それしか選択肢はないのだ。

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