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2年目のNFLシーズンに入るQBラブの成長ぶりに満足するパッカーズ

2021年05月29日(土) 20:25

グリーンベイ・パッカーズのジョーダン・ラブ【Aaron M. Sprecher via AP】

一歩下がって考えてみると、クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースとグリーンベイ・パッカーズの間に疑念の種をまいたドラフト指名以来、ジョーダン・ラブの話をあまり聞いていないことに思い当たるだろう。

ラブは2020年の大半をQB3として過ごした。明らかに、彼にはシーズンMVPを獲得した未来の殿堂入り選手の後ろで、育成用のプログラムが確立されている。それは今も同じだ――少なくともロジャースのパッカーズへの不満が明らかになるまではそうだった。

ロジャースは任意参加のOTA(チーム合同練習)に顔を出しておらず、今週はパッカーズのトップ5レシーバーも全員欠席だった。そして舞台は整った。短パンにヘルメットといういでたちではあったが、1年以上前に指名されてからひっそりと取り組んできた仕事の成果をラブが見せる機会が訪れた。

参加していた1人のスター選手は、そうしたラブに好印象を受けたようだ。

「ずいぶんなじんだのが見て取れるよ。ハドルでのコミュニケーションから、コマンドに至るまで、全てにおいてそう感じる」とランニングバック(RB)のアーロン・ジョーンズは現地25日(火)、『ESPN』に語った。「1年の経験を積み、彼には見て学ぶ時間があった。以前とは少し違うのが分かるだろう。彼はこれからも成長を続けるだろうね。一緒に仕事ができてうれしいよ」

単なるキャンプアームやロジャースのバックアップの1人で終わらない若きQBがいるのはいいことだとジョーンズは考えている。このオフシーズンに4年間で4,800万ドル(約52億7,000万円)の契約にサインした彼は今後、ラブと先発のレップスを共有することになる可能性が高い。パッカーズと未来を結びつけられている選手にとっては、どんな進歩の兆候も励みになるものだ。

ヘッドコーチ(HC)マット・ラフルアーがQB事情について公にコメントするのは、熟した実を収穫するというよりは、地雷原のように思えることだろう。それでも彼は最善の対処を見せ、前向きなレビューを提供しつつ、ラブにはこれから達成すべき課題が多くあると認めた。

「彼はこの1年で確かに成熟したよ」とラフルアーは述べた。「このオフシーズンにリフティング、ランニングの時間を設け、いいフットボールができる状態でやってきただけでなく、自身のポジションで可能な限り最高のレベルでプレーするために不可欠な基礎やメカニクスに取り組み続け、技術面にも時間を割いてきたことが分かる」

「彼にはまだ学ぶべきことが多い。それは本人も分かっているだろう。だが、彼は日々1つずつそれを実行していく。彼は目的を持ってフィールドに立っている。そうしたマインドセットは好ましいものだ」

いつかパッカーズの先発になることを目指してラブは努力している。ロジャースの状況が別離へと発展しない限り、その時はまだ少し先のことになるはずだ。だが、これまでラブの進歩についてほとんど聞こえてこなかったことを思えば、進歩していることが分かっただけでも励みになる。

いずれは、QBとして一流のプレーができるようにならなくてはいけない。それが必要とされるのが今秋でないことをパッカーズは願っていることだろう。

【M】