パンサーズ、LBチンをSに移行させる考え
2021年06月03日(木) 23:54ラインバッカー(LB)として名簿に記載されていたジェレミー・チンは昨年、ディフェンス部門の年間優秀新人賞の投票で2位に選ばれた。カロライナ・パンサーズはプレーメークできる彼をフルタイムのセーフティ(S)に転向させたいと考えている。
「間違いなく、彼ならビッグなSになるし、タイトエンド(TE)をカバーすることができるだろう」とヘッドコーチ(HC)のマット・ルールは移行について『Associated Press(AP通信)』に語った。「彼は走力もある。あれほどビッグで、あのサイズながらもインテリジェンスレベルが高いというのはまれだ。彼はチームのために多くの違う役割を果たせるタイプの選手だよ」
“おや、彼はすでにSではなかったか?”と思った人がいたなら、不思議なことではない。ルーキーの彼がナンバー21を付けていたことも混乱を増幅させている(ナンバーに関するルール変更前の話だ)。『NFL.com』も、『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』と『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』もチンをSと登録している。『Pro Football Reference(プロフットボール・リファレンス)』はLBとして彼を登録しており、『Ourlads(アワラッズ)』のデプスチャートも同様だ。パンサーズのサイトもLBと記載している――これが最もオフィシャルな肩書と言っていいだろう。
こうした混乱は、フィールドのどこからでもインパクトを与えられるチンの能力から発生している。チンは116回のタックルに1回のインターセプトを追加し、パスディフェンス5回、強制ファンブル2回、サック1回と5回のQBヒットを記録して全ルーキーのトップに立った。第12週のミネソタ・バイキングス戦ではファンブルからのリターンでタッチダウンを2プレー連続で決め、NFLに歴史を作った。
プロフットボール・フォーカスのチャートでは、フォーメーション全体にチンの名前がある。彼は392回のスナップでボックスに並び、ディフェンシブラインでは84回、スロットコーナーで230回、ワイドコーナーで24回、フリーセーフティで237回のスナップをプレーした。
「俺にとってSはプレーしやすいし、どんなポジションでも大丈夫だ。だから、必要とされるならどこでもプレーするよ」とチンは述べた。
チンをより深いSに移動させるのは、彼をブロッカーから遠ざけるためでもある。カレッジ時代にSだったダイナミックなプレーメーカーにとっては、ボールに飛びつくためのスペースが増える。自分のサイズが判断に関わっていたことを彼は知っている。
「それは間違いなく要因だろうな。俺は小さなLBだから」とチンは述べた。「NFLで218や220ポンドのLBを見ることはあまりないから、それは間違いなく影響している。プレーメークに関しては、どっちのポジションでもできると思う。LBだとボールに割と近いし、スクリメージラインにもやや近い。Sだと、空中のボールにも手を出せる」
パンサーズは、LBとしてこのオフシーズンにデンゼル・ペリーマンを追加しており、チンはSジャストン・バリスの反対側に移動することになる。
呼び名が何であろうと、チンはパンサーズが彼を配置した場所で、フォーメーション全体に広がるプレーを見せ続けるだろう。
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