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ブロンコスに45年間在籍のアスレチックトレーナーが引退

2021年06月08日(火) 15:35

デンバー・ブロンコスのスティーブ・アントノプロス【AP Photo/David Zalubowski】

デンバー・ブロンコス史上最も長い勤続年数を誇る従業員がチームを去ることになった。

長年ヘッドアスレチックトレーナーを務めてきたスティーブ・“グリーク”・アントノプロス氏が、45年間の在籍を経て引退することをチームが現地7日(月)に発表した。チームによると、アントノプロス氏の45年間という在籍期間はNFLの単一チームに在籍した期間として最も長いとのことだ。また、ブロンコスのスーパーボウル出場8回すべてに参加した唯一の人物でもある。

ブロンコスはUCHealth Training Center(UCヘルス・トレーニングセンター)にあるトレーニングルームをSteve “Greek” Antonopulos Training Room(スティーブ・“グリーク”・アントノプロス・トレーニングルーム)に改称し、今シーズンのホームゲームでアントノプロス氏を表彰する。

ブロンコスの会長兼CEOであるジョー・エリスは声明の中で次のように述べた。

「グリークほど選手のことを考えていた人はいない。殿堂入りした選手だろうと、ドラフト外の新人であろうと、彼の基準が変わることはなかった。グリークはチームの歴史上最も輝かしい瞬間にサイドラインに立っていた人物であり、負傷した選手をケアするために真っ先にフィールドに駆けつけ、彼らの回復までのすべてのステップをサポートしてきた人物でもある」

「生粋のコロラド人としてブロンコスを愛していたグリークは、ほとんど毎日朝4時半までには出社し、キャリアを通して常にその情熱を持ち続け、仕事にすべてを捧げてきた。ブロンコスに対する比類なき献身と忠誠心により、グリークは多くのコーチやスタッフ、そして特に(オーナーの)故パット・ボウレンの信頼できる相談相手だった」

「このフランチャイズ、アスレチックトレーニングの専門家、そしてスポーツ界全体に与えた彼の影響は広範囲に及び、立派な功績を残した無数のインターンやスタッフを指導してきた」

「私たちはグリークを祝福し、デンバー・ブロンコスでの本当に素晴らしい、特別な活躍に心からお礼を言いたい。私たちの組織は彼の引退が最高のものであることを願っている。長年にわたってグリークの務めを支えてきた妻のスーザンさんとアントノプロス家の皆さんにも感謝している」

アントノプロス氏は1976年にアシスタントアスレチックトレーナーとしてブロンコスに入団。1979年にチームのリハビリテーションディレクターになり、1980年にヘッドアスレチックトレーナーとして採用された。2016年までその職に就き、その後スポーツ医学のディレクターに移行して4年が経つ。

アントノプロス氏がブロンコスで見届けたのは、プレシーズンを含む合計941試合、438勝、ヘッドコーチ(HC)13人、少なくとも1回は試合に出場している選手だけで983人。

アントノプロス氏はさらに、NFLに長期的に貢献したトレーナーに贈られるフェインケイン記念賞(2011年)、NFL/PFATS(プロフットボールアスレチックトレーナー協会)年間最優秀アスレチックトレーニングスタッフ賞(1987年)、全米アスレチックトレーナー協会(NATA)アスレチックトレーナーサービス賞(1996年)、NATA 最優秀アスレチックトレーナー賞(2006年)など、キャリアを通して数々の賞も受賞している。

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