スティーラーズLBワット、契約状況について語らず
2021年06月16日(水) 10:33ピッツバーグ・スティーラーズのスターパスラッシャーであるT.J.ワットがルーキー契約の最終年を迎えた。ディフェンス部門年間最優秀選手賞(DPOY)の次点だったワットには大幅な報酬アップが控えている。
今週に始まるスティーラーズのミニキャンプを前に、ワットは今の段階で契約を話題に出すことに乗り気ではなかった。
ワットは現地15日(火)に「このプロセスに敬意を表して、自分の契約のことについては話すつもりはない」と『NFL Network(NFLネットワーク)』のアディティ・キンカブワラに語った。
ワットはルーキー契約の5年目に1,008万9,000ドル(約11億1,000万円)を受け取ることになっている。その活躍からすればわずかな額だ。26歳のワットは2020年にサック15回でNFLのトップに立っている。41回のQBヒットもNFLで最も多い記録だった(2位に8回差)。
現時点で24名のエッジラッシャーたちが今季にワットより多い金額を受け取ることになっている。スティーラーズのスターであるワットの報酬は彼らを少なくとも1,000万ドル下回っている。パスラッシャー市場でトップに立つジョーイ・ボサは年平均2,700万ドル(約29億7,000万円)に相当する契約に合意した。マイルズ・ギャレットの報酬は年平均2,500万ドル(約27億5,000万円)となっている。
ワットもそのグループの中に収まるはずだ。
スティーラーズがバド・デュプリーをフリーエージェント(FA)として見送るしかなかった理由の一つが――今季の彼らの厳しいサラリーキャップ状況は別として――、ワットを維持するために大金を用意する必要があったことだ。スティーラーズには2人ともに十分な支払いをすることはできなかった。デュプリーは3月にテネシー・タイタンズと5年8,250万ドル(年平均1,650万ドル/約18億2,000万円)の契約を結んでいる。
ワットはDPOYでロサンゼルス・ラムズのディフェンシブタックル(DT)アーロン・ドナルドに次ぐ2位だった。この賞を逃したからといってそれが2021年に自分を駆り立てる要素にはならないというワットは、『ESPN』のブルック・プライアーに「それが俺を駆り立てるとは思わない」と語った。
「俺にとって大事なのは、去年はすべてのプレーを決められたわけではなかったと自覚することだ。去年はいいところもたくさんあったけれど、改善するところもたくさんある」
キャリア最高の時期を迎えつつあるワットは、契約の状況とも、昨年はDPOYで2位だったこととも関係なく、重要なシーズンに臨もうとしている。ピッツバーグにとって大きな疑問は、デュプリーが去った今、ワットの反対側に布陣するというアドバンテージを活用できるのは誰かということだ。
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