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ブレイディとマホームズ、2人のG.O.A.T.がMadden NFL 22のカバーアスリートに

2021年06月18日(金) 11:14


タンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディとカンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ【AP Photo/Chris Carlson】

第55回スーパーボウルでタンパベイ・バッカニアーズのクオーターバック(QB)トム・ブレイディがカンザスシティ・チーフスQBパトリック・マホームズにバトンを渡すことはなかった。今、この2人がNFLを代表する選手として並び立つ。

ブレイディとマホームズがゲーム“Madden NFL 22(マッデンNFL 22)”のカバーを飾ることを、現地17日(木)に『EA Sports(EAスポーツ)』が発表した。G.O.A.T.(史上最高)と称賛される2人が最大の舞台で対決したのはこの2月のことだ。

EAスポーツは月曜日に公開した動画で2人の起用をほのめかしていた。元クリーブランド・ブラウンズのランニングバック(RB)で、マッデンNFLのカバーに登場したアスリートであるペイトン・ヒリスが膝をつき、その足元には2匹のヤギ。そこへ何者かからかかってきた電話に応答したヒリスが「彼らがまたやった」と言う。

ゲーム機が大きな進化を遂げるほど世代の違う2人は、これまでになかったことを成し遂げている。ヒリスが“Madden NFL”のカバーを飾ってから10年が経っており、このシリーズのカバーに2人の選手が登場したのはさらにそれより前のことだ。

2人の選手が起用されるのは、2009年発売の“Madden NFL 10”で当時アリゾナ・カーディナルスのワイドレシーバー(WR)ラリー・フィッツジェラルドと、ピッツバーグ・スティーラーズのセーフティ(S)トロイ・ポラマルが今にも激突しようとしている姿が描かれて以来だ。この選択はこの年のゲームに完ぺきにフィットしていた。新機能としてルーズボールを争うことが可能になったほか、しばしば試合結果を左右することになるエクストラヤードのバトルも搭載されたのだ。

それから2年後、ファン投票の驚きの結果としてヒリスが“Madden NFL 12”のカバーに採用された。今回の新たな驚きの先駆けに最適な人物として、ヒリスは月曜日に発表されたティーザーにも登場。今、そこにほのめかされていたメッセージが明らかになった。ヒリスのヤギ(goat)は2人のG.O.A.T.の代役に過ぎなかったのだ。

ブレイディとマホームズを組み合わせるのは自然な流れだ。ブレイディ率いるバッカニアーズがマホームズとチーフスを制した第55回スーパーボウルからの流れに沿っており、Maddenの歴史上で最も名高いペアでもある。異次元クラスの現役生活を終えた時、ブレイディがプロフットボールの殿堂に招かれるのは間違いない。一方、まだ浅いキャリアの中ですでにスーパーボウル優勝とスーパーボウルMVPという成果を残しているマホームズも、いずれカントンへ向かうはずだ。

今作によってMaddenは最も成功を収めた年を迎えるかもしれない。これまでの作品を踏襲しつつ、次世代のハードの強みを生かした“Dynamic Gameday(ダイナミック・ゲームデー)”機能が取り入れられた。よりリアルな試合の再現を目指すこの機能には会場の雰囲気の演出や、試合の形勢を加味する要素、実際の選手たちのスタッツに基いてAIを調整する“Star-Driven AI(スター・ドリブンAI)”などがある。

Maddenファンはゲームの世界に飛び込み、『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』による要素を取り入れたパッケージによってこれまで以上にNFLの熱戦と興奮を味わうことができるだろう。EAのスタッフは過去に作成したNCAAフットボールのゲームを参考に、ゲームの正当な要素として観衆のノイズを導入。スナップ前にルートを変更する機能であるホットルートの効果を下げ、プレーヤーがフィールド上で起こっているすべての出来事を体感し、没頭できるよう促している。

ただし、セッティングの重要性がなくなったわけではない。EAスポーツが新要素として取り入れた“Gameday Momentum(ゲームデイ・モメンタム)”を活用すれば、相手スター選手の特殊アビリティーをシャットダウンすることも可能だ。ホームチームに有利な状況(冷たい雰囲気の中でキッカーのアテンプトが難しくなる等)を作るMファクターによって、ビッグプレーが発生するかもしれない。プレーヤーはゲーム中に表示されるメーターによってMファクターが発動するタイミングを知ることができ、もしこのメーターを見ていなかったとしても、バーチャルなファンたちの歓声によってその時を知るだろう。

EAはこれを実際の各NFLスタジアムでの録音によって可能にした。さらに、会場に特有の要素が追加されている。例えば、デンバーではその高度からパスとキックの距離が増加するほか、選手らのエネルギーが減るため、疲労した状態の選手の発生率が高くなる。ウィンディシティことシカゴでは、キックを正確に決めるのが他より難しくなる。

Madden 22ではホームフィールドのアドバンテージがより重要になるが、それだけではない。『Next Gen Stats』の導入により、今季は高度なスカウティングが可能になった。NFLチームが使用する実際のNext Genの指標に基づき、各選手はそれぞれの強みや弱みを知ることができる。選手たちはこの情報に基づいて各週のゲームプランを立てる。フィールドに出た際にはスター・ドリブンAIに命が吹き込まれ、コーチの意図やさまざまなエリアにおける個々の選手の傾向といったものに現れる。これらはQBの意思決定やラン/パス比、さらにはボールキャリアのディフェンダー回避への意欲にも影響する。

これらは2021年NFLシーズンを通じて、また、フランチャイズモードを使用する場合はそれ以降も調整される現実世界のデータに基づいている。チームのプレーはより本物らしくなり、どの試合も決して同じには感じられないだろう。

フランチャイズと言えば、Maddenファンたちが最も改善を求めてきたモードだ。2021年にはEAスポーツが投入してきた大量のリソースのおかげで、このモードが強烈なパンチを放っている。今作には攻撃コーディネーター(OC)と守備コーディネーター(DC)や選手人事担当者が導入され、各チームのスタッフの層が厚くなるのと同時に、プレーヤーがフランチャイズモードで選択したチームのビジョンをプランニングし、実行していく上で新たな意思決定層が加わった。スカウティングの機能が充実したほか、選手の健康状態も管理できるようになっている。各選手の練習量を指定し、休養を取らせたり、成長を促したりした結果は、日曜日の試合で確かめることができるだろう。

もしその試合が思うようなスタートを切らなければ、ロッカールームでバーチャル選手たちに円陣を組ませよう。新たにハーフタイムの調整要素が加わっている。フットボールは実際のところ、調整のゲームだ。Madden 22ではこれまで以上に自分のチームの運命を左右できるようになった。

Maddenが今季のフィールドにもたらすものはまだある。多数のアップデート機能によって、シーズンを通してチームは成長していくだろう。その皮切りとなるのが、高い期待が寄せられたスカウティング機能のオーバーホールだ。

Madden 22は8月発売予定。EAスポーツは今後、さらなる情報を公開していくという

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