ブラウンズWRベッカムの復帰は「プラスにしかならない」とOCヴァン・ペルト
2021年06月21日(月) 15:04クリーブランド・ブラウンズのワイドレシーバー(WR)オデル・ベッカムはとっくに自分の実力を証明している。この2年間、周囲が疑問に思っているのは、彼がどれだけブラウンズの役に立てるかということだ。
昨シーズンの中盤にベッカムがACL(前十字靱帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂したことによりその実証は中断されたが、彼の価値を問う話題が尽きることはなかった。むしろ、長年プレーオフに進出できなかったブラウンズがシーズン終盤にまで駒を進め、その傾向は強まった。
先週のミニキャンプに軽く参加し、完全復帰に近づいているOBJことベッカムだが、彼がチームのオフェンスの戦略にどのように組み込まれているのか、改めて気になるところだ。つまり、彼はブラウンズをより良くすることができるのか?
攻撃コーディネーター(OC)のアレックス・ヴァン・ペルトは「ああ、そうであることを願っている」と記者たちに述べている。「圧倒的な運動能力を持つ選手をオフェンスに加えることができれば、それはわれわれにとってプラスにしかならない。彼はエリートプレーヤーだ。彼がいない間、オフェンスは成功し続けるために必死に戦わなければならなかった。卓越した選手がいれば、もっと楽に戦えるのは分かっている」
興味深いことに、クオーターバック(QB)ベイカー・メイフィールドにとっては常に簡単なことではなかったようだ。4年目のメイフィールドが先発した45試合のうち23試合にベッカムは出場している。3度のプロボウラーであるベッカムがいる試合でメイフィールドは32回のタッチダウンと28回のインターセプトを記録したのに対して、ベッカムがいない試合ではそれぞれ43回と15回をマークしている。もちろん、そのすべてをどちらかのせいにすることはできない。しかしながら、この数字の傾向が変わるまで、2人の相性の良し悪しは複雑なままとなる。
昨年ブラウンズに入ったばかりのヴァン・ペルトOCは、2020年後半のメイフィールドのパフォーマンスが良かったのはベッカムがいなかったからだ、という考えを当然のように否定した。
「シーズンが進むにつれ、オデルがいてもいなくてもベイカーは良くなっていたと思っている」とヴァン・ペルトOCはコメントした。「彼はオフェンスやわれわれが求めていることを理解し始め、フットワークも良くなっていった。誰がフィールドにいるかにかかわらず、彼は良くなっていったんだ。先ほども言ったように、素晴らしい選手がいれば、常により良い結果が得られる。偉大な選手がフィールドからいなくなると、より多くのオフェンスを生み出す方法を見つけなければならなくなる。オデルがいれば、チームは間違いなく良くなる」
ベッカムがブラウンズでまだ2シーズンしかプレーしてないこと、メイフィールドはすでに3人の異なるコーディネーター(およびヘッドコーチ)の下でプレーしていることを考えると、これらのデータのサンプルサイズはまだ比較的小さいと言える。彼らにとっては個人としてもペアとしても、時間と継続性が重要となる。少なくとも、ベッカムがフィールドにいることで、相手ディフェンスの注意を引くことができるのは確かだ。
ヴァン・ペルトOCは「優秀な選手がいると、その選手に多くのカバレッジが回るようになる」と話す。「オデルが負傷したことで、それがなくなった。そのことで他の選手の活躍の場が広がる。常にダブルチームで守られるのは良いとは言えないが、卓越した選手の場合は仕方がない。相手チームはオデルを警戒しなければならず、時には彼に2人の選手をつけることもある」
それはブラウンズの他の選手、特にメイフィールドにとって有利なカバレッジと言えるだろう。
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