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レイダースDLナッシブが現役選手として初めて同性愛を公表

2021年06月22日(火) 12:21

ラスベガス・レイダースのカール・ナッシブ【AP Photo/David Zalubowski】

オフシーズン中の6月のある午後、カール・ナッシブが現役選手として初めて同性愛者であることを公表し、NFLに一つの歴史を刻んだ。

ラスベガス・レイダースのディフェンシブラインマン(DL)であり、5年のベテランであるナッシブは、現地21日(月)に『Instagram(インスタグラム)』に投稿した動画で次のように述べている。

「やあ、皆。俺はペンシルベニア州ウエストチェスターの自分の家にいる。ちょっと時間をとって、自分が同性愛者だって言いたかったんだ。ここしばらくそうするつもりだったけど、やっと打ち明けられてほっとしたよ。俺は本当に、一人の男が望める限りの最高の人生や最高の家族、友人、仕事に恵まれている」

「俺は目立ちたくない人間だから、注目を受けたくてやっているわけじゃないと分かってくれたらいいな。ただ、表現することや認知性がすごく大事だと思う。いつかこういう動画とか、カミングアウトのプロセス自体がいらなくなることを願っているけれど、それまで、自分のベストを尽くし、受容的で思いやりのある文化を育てるために自分の役割を果たしていく。“Trevor Project(トレバー・プロジェクト)”に10万ドル(約1,100万円)を寄付するんだ。彼らは信じられないくらい素晴らしい組織で、アメリカのLGBTQの若者たちの自殺防止に取り組むナンバー1の事業だ」

NFLのコミッショナーであるロジャー・グッデルもナッシブの発表を支持する次のような声明を発行している。

「NFLファミリーはカールが勇敢にも自身の真実を共有したことを誇りに思う」とグッデルはつづった。

「表現することが重要だ。われわれはLGBTQ+コミュニティにとって完全に平等な社会へと進んでいく中で、いつか彼が行ったような声明にニュースとしての価値がないような状況になることを望むという彼の願いを共に抱いている。来るシーズンのカールの成功を祈っている」

6月はLGBTプライド月間であり、ナッシブはその中で歴史的な発表を行った。最初の声明に続き、ナッシブはより長いメッセージによってこの決断に至るまでどれほどの時間がかかったかや、LGBTQコミュニティでの自殺を減らすための戦いについて語っている。

「やあ皆、ハッピー・プライドマンス。今、俺は感謝や安堵の気持ちの中にいる。悲しいことに、俺は過去15年の間、この瞬間についてずっと悩んできた。最近になってやっと、家族や友人、特にコナーやカーソン、フランシスのおかげで、公の場で誇りをもって自分が同性愛者だと言うことができると思えるようになった。それに、NFLや俺のコーチ、仲間の選手たちの応援に、とても深く感謝している。彼らがいなければできなかった。思い切って飛び出してから、最大限の敬意と受け入れる心を持って俺は迎えられてきた」

「俺は本当に自分の人生を愛していて、なぜこんなにも恵まれているのか分からないくらいだ。特に、前は多くの人が――今でも多くの人が――得られなかったような、こんなにもたくさんのサポートがあったことをありがたく感じている。俺は巨人の肩に乗る存在だ。信じられないような人々が道を切り拓いたおかげで、俺にこのチャンスがあった。勇敢なLGBTQコミュニティの背後にある歴史のすべてを知っているわけじゃないが、俺は学び、平等と受容に向けた戦いを助けていきたいと強く思っている」

「ビデオメッセージで触れたように、俺はLGBTQコミュニティでの自殺を防止するという彼らのミッションを知り、トレバー・プロジェクトと提携している。LGBTQの子どもたちが自殺を考える確率は、彼らのストレートの友人たちの5倍以上だ。とても幸運で、毎日を大事にしている俺のような人間にとって、LGBTQの若者たちがそんなにも高い自殺のリスクを抱えているのはものすごく悲しいことだ。自分にできるどんな方法でも、それを助けなきゃという大きな義務感を感じている。それは、皆にとっても同じなんだ。受け入れてくれる大人が一人いれば、LGBTQの子どもが自殺を試みるリスクが40%減少することが研究で分かっている。友人でも、両親でも、コーチでも、チームメイトとしてでもいい。皆もその一人になれるはずだ」

「最後に、皆が俺も一人の人間に過ぎないということを理解してくれることを願っている。俺は自分の夢を生きている、ひょろ長い一人の通行人だ。自分のスポーツで偉業を達成するために俺にできることは限られていて、チームやコーチ、レイダースファンのためにしっかりと集中し、次のシーズンに自分のベストを尽くす義務がある。俺はプライベートな人間だから、自分の人生でもエキサイティングなこのときを進んでいく中で、報道の人々にはどうかそっとしておいてほしい。もし俺がインタビューを拒否したり、質問に答えられなかったりしても、個人的な反感とは受け取らないでほしい。皆のサポートに感謝している」

28歳のナッシブはNFLで5年プレーしてきた。2016年にドラフト3巡目で指名を受けたクリーブランド・ブラウンズで2年を過ごした後、タンパベイ・バッカニアーズに2年所属し、昨年はラスベガス・レイダースで5試合に先発している。

ナッシブより7年以上前、マイケル・サムが同性愛を公表している選手として初めてセントルイス・ラムズ(当時)にドラフトされた。サムの以前にも以降にも、選手生活を終えてから同性愛者であることを公表した選手はいたが、現役中の公表はなかった。その歴史が月曜日に大きく変わっている。

平等な社会を目指す上で、ナッシブの発表はNFLとスポーツ界における歴史的な一歩となっている。

「@RaidersのDEカール・ナッシブが今日、同性愛者であることを公表。また、LGBTQの若者たちの自殺防止のための組織である@TrevorProjectに10万ドルを寄付することを明かした。カール、NFLファミリーは君を誇りに思う」

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