「別のチームでプレーすることは断じてない」とレイブンズCBジミー・スミス
2021年06月24日(木) 00:38ボルティモア・レイブンズのベテランコーナーバック(CB)ジミー・スミスは2011年のドラフトで1巡目指名を受けてから1つのチームでプレーを続けている。彼はこれからも違うNFLジャージーを着る予定はないという。
「別のチームでプレーする気なんて俺にはさらさらない」とスミスは『The Athletic(ジ・アスレティック)』のジェフ・ズレビークに語った。「もし、レイブンズが去年再契約してくれなかったら、自分でまだプレーできると思っていても、たぶん引退していただろう」
スミスはフリーエージェンシーに先立ち、12月の段階でレイブンズと再契約した。キャリアのこの段階で、所属先の変更は考えられないと、間もなく33歳になるスミスは言う。ベテランの中にはキャリアの締めくくりに新天地を求める者もいる――トム・ブレイディなどは43歳でチームを変えた――が、スミスにはボルティモア以外の場所に腰を落ち着けたいという願望はないようだ。
「俺にとってはこれが家族なんだ」と彼は述べた。「彼らをよく知っている。ずっと昔からだ。彼らも俺を知っている。新しい場所に行くのは大変だよ。自己紹介し、人々にいい印象を与えなきゃならない。俺はそういうのが嫌いなんだ。満足している。ここが快適なんだ。経済的には、今から1ダウンプレーして素晴らしい人生を送れるわけじゃない。必ずしも金の問題じゃないんだ。もちろん、金も関係あるけど、それは決定打じゃない。俺が引退するなら、レイブンズが俺を必要としなくなった時だ。その時はボールを置くことになる」
レイブンズは2011年に全体27位でスミスを指名し、彼は浮き沈みのあるキャリアのスタートから、ボルティモアのシャットダウンディフェンスで信頼できる先発としての地位を確立した。けがによって常にプロボウル級というわけにはいかなかったものの、レイブンズのセカンダリーでは長年の主要メンバーとなっている。
デプスチャートではマーロン・ハンフリー、マーカス・ピータース、タボン・ヤングの後ろとなっているが、ベテランのスミスはレイブンズのディフェンシブバックフィールドのトップリザーブとしてデプスで重要な役割を持つ。けがというのはだいたいタイミング悪く訪れることを考えると、スミスのようなベテランが昨シーズンのようにスポット先発として控えていることは、レイブンズにとって大きなアドバンテージだ。
彼が少なくとももう1シーズンいることは、3巡目指名のルーキー、ブランドン・スティーブンスや5巡目指名のショーン・ウェイドのような若手にとっても、有益だ。
「俺は若手から、“なあ先輩、これについてどう思う?”って聞かれるのが大好きなんだ。彼らの敬意の表れだし、俺から彼らへの敬意でもある」とスミスは述べた。「ここには、“俺は何でも分かっている”って連中はいない。ここの若手はすごく礼儀正しくて、熱心で、学ぶ意欲に満ちている。だから俺もすごくやりやすいんだ」
レイブンズがリザーブ役のスミスを必要としなくなった時、ベテランCBはボルティモアの夕日に向かって静かに去っていくのだろう。
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