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新名称に“ウォリアーズ”はないとワシントン、ネイティブアメリカンのイメージを回避

2021年07月13日(火) 11:16

ワシントン・フットボール・チーム【NFL】

来シーズンが始まるまでにワシントン・フットボール・チームはまったく新しいアイデンティティを手に入れているだろう。どういった名称やロゴ、イメージになるかについて、チーム首脳陣は今も取り組んでいる。

ワシントンの社長であるジェイソン・ライトは現地12日(月)にチームのウェブサイトで公開したエッセイの中で、長いリブランディング過程の次の一歩を決定づける基準について一部を明かしている。端的に言えば、今後は絶対に“ネイティブアメリカンのイメージとのつながりはない”とのことだ。

ライトは「われわれにはこのリーグで89年の歴史があり、新名称を検討する上で過去に先住民のイメージを使用していたことを認知しないのは、以前の名称によって傷ついた個人やコミュニティに対して配慮がかける」と述べた。

「われわれの組織やカルチャーは大きく変容しており、新しい名称もそれらの変化を反映するものでなければならない」

「その点に向けて、ネイティブアメリカンのイメージとの近接的なつながりが一切ないアイデンティティを選択する意向だ」

ライトはフランチャイズが避けようとしている名称の一例として“ウォリアーズ”を挙げている。

「この名前は必ずしも、あるいは具体的にネガティブな意味を含むわけではなく、自然で害のない移行にすら見えるかもしれない。しかし、さまざまなグループに対する調査や関与を行った結果、“背景が重要”であり、“連鎖的ななだれ込み”が起きる可能性があると分かっている」

「さまざまなコミュニティからのフィードバックで、ウォリアーズに対する根深い不快感があることが分かっている。ネイティブアメリカンの主題とあまりにも近いというはっきりした認識がある。こういった先住民につながる可能性のある図像は、それらのコミュニティがわれわれに強く求めている明確な離脱を表さず、率直に言ってわれわれはその離脱を1年前にこのプロセスを始めたときから行ってきた」

今から1年ほど前、チームは暫定で現在の名称である“ワシントン・フットボール・チーム”にすることを発表していた。この決断は、ネイティブアメリカンに対する中傷と受け取られてきた名称の変更を求める声が長年上がってきた末に下されたものだった。

名称変更のほかにも、ワシントンはフロントオフィスやビジネス面に多くの変更を行ってきた。その中にはライトの起用やジュリー・ドナルドソンのメディアおよびコンテンツ推進部門副社長就任、ターニャ・スナイダーの共同CEO就任などがある。ターニャはワシントンが職場環境に問題を抱えていたとのリーグの調査結果に伴って1,000万ドル(約11億円)の罰金を科されたのを受け、夫であるチームオーナーのダニエル・スナイダーからオーナーとしての日常業務を引き継いでいる。

2021年もワシントン・フットボール・チームの名前で戦った後、チームは2022年にリブランディングを予定している。

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