タグ指定のジェッツSマーカス・メイ、期限までの長期契約締結は見込めず
2021年07月14日(水) 09:19ニューヨーク・ジェッツのセーフティ(S)であるマーカス・メイは2021年にフランチャイズタグでプレーすることになりそうだ。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが状況を知る人物の話を元に現地13日(火)に報じたところによれば、ジェッツがメイの最後の提案に応じることはなく、メイ側が提示した内容は拒絶されたという。
このニュースがもたらされたのは、フランチャイズタグを指定された選手が長期契約を結ぶ期限である東部時間15日(木)16時まで48時間の段階だった。すなわち、合意に至ることはないと予測される。
メイは1年のフランチャイズタグテンダーで1,061万ドル(約11億7,000万円)を手にする見込みだ。
現時点で8人のSが受け取る予定の年平均額がメイよりも上となっている。
ラポポートが情報筋に聞いた話によれば、交渉の進展具合はフランチャイズタグ期限の数週間前に悪化しており、ジェッツは当時、メイに年平均額では2021年のタグを20%下回る契約を提示していたという。メイはジェッツのオファーを退け、フリーエージェンシー(FA)期間を前に複数のチームから年平均および保証額でジェッツの提示した内容を大きく上回るオファーを受けていたようだ。その後、ジェッツがメイにタグを指定している。
結果として、メイとジェッツの状況は“まったく良い形ではない”とラポポートはつけ加えた。
昨シーズンにジェッツのベストディフェンダーだったメイはキャリアハイのタックル88回、タックルフォーロス4回、サック2回、パスディフェンス11回、フォースドファンブル11回、ファンブルリカバリー1回をマーク。インターセプト2回はキャリア最多タイだった。
メイはバックエンドを覆い、必要とあればスクリメージラインに飛び戻る能力を示してきた。元チームメイトのジャマール・アダムスほどのダイナミックさはないかもしれないが、昨年には多才さとあらゆるレベルでプレーを決める力があることを証明している。
若く、経験がなく、プレーメーカーが不足しているジェッツのセカンダリーは、メイのような才能を強く必要としている。
ジェネラルマネジャー(GM)ジョー・ダグラスは3月に、メイがギャンググリーンに長くとどまるよう、あらゆる手を打つつもりだと話していた。その計画はどうやら白紙になりつつあるようだ。
ジェッツが舵を切りなおすために、まだ少しの時間が残されている。期限までに契約が成立しなかった場合、メイは1年のテンダーでプレーすることになるだろう。両サイドはシーズンが終わるまで再び長期契約の交渉を行うことはできない。
Sのタグが低額であるため、ジェッツが来年も同じゲームに興じてメイにタグをつけることも可能だ。しかし、そうなればジェッツとその最高のディフェンシブバックの間の亀裂が深まることは間違いない。
ジェッツのセカンダリーは多くの仕事を必要としており、ロバート・サラーHC(ヘッドコーチ)の初年度にはそのほとんどが後回しにされていた。メイは2021年もその一員ではあるものの、今季が終わった後の未来については不確かだ。ジェッツのセカンダリーほど層の薄いグループが最高の選手を長期的に確保するチャンスを逃すとは想像しがたいが、実際に彼らはその状況に近づいているように見える。
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