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NFLの科学諮問委員会がハムストリング負傷の研究に奨励金

2021年07月16日(金) 13:37


NFLロゴ【Matt Patterson via AP】

NFLの科学諮問委員会(ASB)が現地15日(木)、ウィスコンシン大学の医療研究チームに4年間で400万ドル(約4億4,000万円)の奨励金を提供することを発表した。これにより、トップクラスのフットボール選手のハムストリングの負傷の予防、および治療についての研究が行われる。

ハムストリングの負傷はNFL選手に頻発しており、リーグで2番目に欠場につながることの多い負傷となっている。NFLではハムストリングを負傷した選手の75%近くが欠場を強いられている。

この奨励金はハムストリングの軟組織断裂を含む下肢の負傷を理解し、予防しようというリーグの複数年の取り組みの一環にあたる。このプロジェクトから得られる知見はアスリートのハムストリング損傷における傾向を突き止め、負傷の軽減に向けたターゲットを特定して、可能であれば選手の欠場期間を減らすために利用される。

医学研究に資金を提供するのに加え、下肢の負傷につながるインシデントを減らすべく、リーグはデータによるアプローチも取っていく。そのために行われるのがターフシステムやスパイクのパフォーマンスデータの追跡と分析、トレーニング療法の改善、そして、NFL医療委員会による膝靭帯の研究との提携だ。

この奨励金によって、SABが2020年9月に開始した“Request for Proposals(提案の要求)”プロセスが完了する。今回の動きは2016年に創設されたSABが行った医療研究への資金提供の2ラウンド目にあたる。2018年にはSABの推薦によって神経科学を中心とする5つのプロジェクトに計3,500万ドル(約38億5,000万円)の奨励金が送られた。

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