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自分を選ばなかったチームの名を明かさないバッカニアーズQBブレイディ

2021年07月22日(木) 17:44


タンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディ【AP Photo/Brynn Anderson】

このオフシーズン中、トム・ブレイディはタンパベイ・バッカニアーズに加わる前のフリーエージェントだった2020年、あるチームに否定的な態度を取られて耳を疑ったという話を打ち明けた。その後バッカニアーズの一員となった彼はチームをスーパーボウルへと導いている。

『HBO』のトークショー『The Shop(ザ・ショップ)』の撮影に臨んだブレイディは、あるチームが自分を獲得しようとせず、今いるクオーターバック(QB)に固執したことに驚いたと明かし、“意外だったよ。あの(ののしり言葉)を使い続けるつもりなのか? 本気で? と思ったね”と発言した。

先月にこのエピソードが放送されて以来、それがどこのチームで、ブレイディがののしったQBが誰だったのかを巡って激しく臆測が飛び交っている。そうした中で『SiriusXM(シリウスXM)』の『Mad Dog Sports Radio(マッド・ドッグ・スポーツ・ラジオ)』でジム・グレイのインタビューに応じたブレイディだったが、発言の対象が誰だったのかを明らかにすることはなく、うわさが沈まることはなかった。

「僕には自分にとってモチベーションとなり続けるプライベートな出来事がいくつかある」と『Boston Herald(ボストン・ヘラルド)』のカレン・グリジャンが彼の言葉を伝えている。「当人たちは自分のことだと分かっているだろう。それで構わない。誰にでも選択する権利はある。ただ、世の中は思ったほど賢い人たちばかりじゃないってことに気付かされるね。それが現実だ。普通なら考える余地もないだろう? “ウェイン・グレツキーをチームに加えるチャンスだ”とか、“マイケル・ジョーダンを加えるチャンスだ”となったら答えは1つじゃないか。それなのに、“いや、うちにはいらないね。お断りする。今のままでいい”だなんてね」

「だから僕は思ったんだ。“OK、それならそういうチームたちに彼らに足りないものを見せてやろうじゃないか”と。同時に、僕に賭けてくれたチーム、そして本当に僕が欲しいと示してくれて、コミットしてくれたチームを決してがっかりさせないと証明することを誓った」

ブレイディほど、自らモチベーションを生み出すのがうまい選手はいない。その特性は“TB12”を10度のスーパーボウル出場と7度の勝利へと駆り立て、フットボール史に残るキャリアを作り出した。そして、“そのような”QBに固執して自分を拒否したチームを名指しする代わりにブレイディはそれを内なるものとし、自らの発奮材料として利用するのだろう。

【M】