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WRジョーンズがトレードを希望した事実に落胆したとファルコンズオーナー

2021年07月30日(金) 15:28

アトランタ・ファルコンズのフリオ・ジョーンズ【AP Photo/Brandon Wade】

アトランタ・ファルコンズはこのオフシーズンにフランチャイズのレジェンドの一人と別れた。チームがそうしたかったのではなく、他に選択肢がなかったのだ。

トレードの要請が公になることで、チームには大きな影響が及ぶことがある。そして、地元のヒーローに別れを告げるのは決して簡単なことではない。フリオ・ジョーンズをめぐる全体的な展開に落胆しているのがファルコンズのオーナーであるアーサー・ブランクだ。ブランクは10年にわたって時間を共にし、良き思い出を共有するだけでは、なぜ愛される選手を街にとどめるのに十分ではないのか疑問に思っている。

ブランクはチームの公式サイトにて「フリオはいくつかの願望があり、それをどこか他の場所でやりたいのだと明かした」と語った。

「われわれの側からの意図ではなかった。それはその選手から、そして一人の人間から受け取ったメッセージでもある。彼はわれわれに最高の10年をくれた。私がオーナーを務めている時間の約半分にあたる。彼はあらゆる記録を残したが、彼にとっては去るのにふわさわしいときだったのだ」

「コーチやジェネラルマネジャーは彼がここに残るよう良い仕事をしてくれた。しかし、彼にはここを去る準備ができていた。フットボールについて一つ言えるのは、ロッカールームにいる全員が望んでそこにいるようにしておきたいということだ。53人のうちの誰か一人でも、他のところにいたいと思う選手はいないようにしたい」

チームにいたいという選手の望み(もしくはその欠如)の重要性について述べるブランクは、間違いなく正しい。53名全員が同じ結果に向けて努力していないのなら、変化について話し合うべきときだ。

しかし、ブランクはジョーンズがキャリアのすべてをアトランタで送ることを望んでいた。2011年ドラフトの全体6位指名権を使ってジョーンズを指名したファルコンズは、そのジョーンズがオールプロに5回(ファーストチームが2回、セカンドチームが3回)選ばれるのを見守ってきた。ブランクはチームの投資に対する大きな見返りを得たことを承知している。

ただ、これだけ長い時間をアトランタで過ごしてきたジョーンズが、そこから出ていくことを望むとは思っていなかったのだ。

「個人的に苦しかったのは、彼がトレードを望んでいることを表明したという事実だ。われわれには10年の関係があった。われわれには良い関係性があった。彼は成績を残し、殿堂級の選手だった。彼がああいうふうに感じたことに落胆している。どういう理由かはわからない。彼とは話ができなかった。話をしようとしたが、彼は彼の感じるように感じ、変化を求めていた」

ジョーンズは今、テネシーにいる。すでにランニングバック(RB)デリック・ヘンリーやレシーバーのA.J.ブラウンらがいる攻撃陣の中で、大きなインパクトを与えようとしている。新しいヘルメットをかぶり、これまでのNFLキャリアで寄せられてきたのと同じ期待を背負い、11年目のシーズンを迎えようとしているのだ。

ブランクはチームの元スーパースターの今後の活躍を祈っているだろう。一方で、ファルコンズはスターの残した大きな穴を埋め合わせる方法を見つけられることを願っているはずだ。

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