FSマシューをとどめておくために最大限の努力をするとチーフスGMヴィーチ
2021年08月19日(木) 18:21ストロングセーフティ(SS)ジャマール・アダムスはシアトル・シーホークスと4年7,000万ドル(約77億円1,000万円)の契約延長をしたことにより、セーフティの報酬の年平均額を200万ドル(約2億2,000万円)分も上昇させた。来年に向けて多くのセーフティが報酬を得るために列をなしていることだろう。
バックエンドのプレーメーカーの筆頭格がカンザスシティ・チーフスにいる。それはフリーセーフティ(FS)、タイラン・マシューだ。
オールプロに選ばれたこともある29歳のマシューはチーフスでの3年目かつ最後のシーズンを迎え、基本給は1,455万ドル(約16億円)になる予定だ。
現地17日(火)、チーフスのブレット・ヴィーチGM(ジェネラルマネジャー)は『SiriusXM NFL Radio(シリウスXM NFLラジオ)』で、ディフェンスのリーダーであるマシューを今後何年もチーフスに残すため、チームは最大限の努力をすると語った。しかし、契約を成立させるために必要な資金面でのハードルを乗り越えられるかが問題となる。
ヴィーチGMは次のように話した。
「タイランと彼の代理人に話を聞く機会があったが、キャップが削減されたオフシーズンを2回過ごした今の状況や、われわれがオフシーズンのどの地点にいるかを考えるに少し難しいと思う。しかし、タイランたちとも話し合ったが、シーズンが終われば今の状況は確実に変わる上に、契約延長やそれに向けた会話、トレード、(選手の)移籍など、いくつかの問題を解決すれば、どのチームもオフシーズンでは違った状況になっていることは間違いない」
「私たちはこれを成し遂げるための方法を見つけたいと思っている。タイランは私たちに愛されていることを知っているし、私たちは彼がここにいたいと思っていることを知っている。今は彼にとっても私たちにとっても、タイミングの問題だと思っている。でも、このリーグで私が彼ほどビジネスの進め方で尊敬している人はいない。そして、多くの選手やチームが、フランチャイズタグの期間が来て去っていっても達成できていないのを見たと思う。それぞれの選手がそれぞれのやり方でこれに対処するいくつかの取引があったが、このような大きな取引の多くは同じ理由で行われていない。プレーヤーによって対処の仕方が違う。そして、さすがは完璧なクラスと言えるタイラン、彼は特別だ。私たちは彼を愛している。タイランをここへとどめておくために、私たちは一生懸命努力するつもりだ」
チーフスがマシューとの契約を成立させるための大きな問題は、2022年のサラリーキャップは大きく上がらないと想定されている中で、すでに複数の大型契約が結ばれていることだ(2023年にはさらにそうなる可能性が高い)。チーフスには来年のサラリーキャップ上で2,000万ドル(約22億円)以上をカウントする選手が現時点で4人もいる。それは、クオーターバック(QB)パトリック・マホームズ(3,580万ドル/約39億4,000万円)、ディフェンシブエンド(DE)クリス・ジョーンズ(2,940万ドル/約32億4,000万円)、DEフランク・クラーク(2,630万ドル)、ワイドレシーバー(WR)タイリーク・ヒル(2,070万ドル/約22億8,000万円)の4人だ。続くオフェンシブガード(OG)ジョー・トゥニーは1,780万ドル(約19億6,000万円)を数えることになる。
マシューとの契約を成立させるためにはサラリーキャップへの対応がかなり必要であり、その程度はマシューが30歳のオフシーズンを迎えるにあたり、最高額のセーフティの座を巡ってアダムスにどれだけ脅威を与えたいかによる。
チーフスにとって幸運なのは、各陣営がマシューをチームにとどめておくための独創的なアイデアを喜んで検討するはずだという点だ。すでにキャリアの一部をアリゾナとヒューストンで過ごしたマシューは、離れたくないと公言している。フロントオフィスはチームのリーダーを残したい。そして、クオーターバック(QB)パトリック・マホームズはマシューの味方をしてきた。
新たな大型契約を加えるのは不可能ではない。昨年の夏にマホームズと契約を結んだ際に、契約内容を見直す余地を残しておいたのもその理由の一つだが、それにはヴィーチGMとチーフスがサラリーキャップを調整する必要がある。
もしチーフスがマシューに大金を支払えなければ、ディフェンスを変革できるようなプレーメーカーであり、チームリーダーでもあるマシューに対し、フリーエージェンシー(FA)で進んで大金を支払おうとするチームが出てくるのは間違いない。
ベテランのマシューは次のオフシーズンで市場に出てくるセーフティのうちの1人だ。これまで市場の拡大が遅れていたポジションなだけに、2022年のフリーエージェントでは多額の報酬を手にすることになるかもしれない。
Adams’ contract sets the market for a crazy deep FA safety group. I’d rank them:
1. Mathieu
2. Bates
3. Marcus Williams
4. Maye
5. H. Smith
6. DeShon Elliott
7. Q. Diggs
8. J. Peppers
9. J. Reid
10. D. McCourty— Gregg Rosenthal (@greggrosenthal) August 17, 2021
「アダムスの契約によってクレイジーなほど層の厚いFAのセーフティたちに新たなマーケットが設定された。私が考える彼らのランキング」
【RA】