ジャガーズQBローレンス、プレシーズン2回目の出場で上達を実感
2021年08月24日(火) 18:10現地23日(月)夜、ジャクソンビル・ジャガーズのバックアップクオーターバック(QB)ガードナー・ミンシューは後半のプレーでわずか3点しか取れなかったが、QBトレバー・ローレンスも同様の結果だった。来月にレギュラーシーズンが始まれば、アーバン・マイヤー新HC(ヘッドコーチ)にとってはスコアボードが全てとなる。そのような中、ローレンスは最初から新人のスターターであるべき理由を明らかにしている。
2021年ドラフト全体1位指名選手のローレンスはニューオーリンズ・セインツとのアウェー戦にて23対21で敗れたものの、いくつか素晴らしい投球を見せた。
身長約198センチメートルもあるセインツのディフェンシブエンド(DE)マーカス・ダベンポートからの強いプレッシャーを受けながら、ローレンスはワイドレシーバー(WR)ラビスカ・シュナルトJr.に向けて、タイミング良く15ヤードのパスを成功させた。また、WRマービン・ジョーンズもプレッシャーがかかる中、第3ダウンコンバージョンを成功させて13ヤード進み、この日唯一のローレンス主導のスコアリングドライブを維持した。ローレンスは前半の終盤にもタイトエンド(TE)ルーク・ファレルに18ヤードのパスを通し、2ミニッツドリルの体制でジャガーズをフィールドゴール圏内へ導くなど、ミンシューにはできない速さで活躍している。
ジャガーズのプレシーズン初戦でクリーブランド・ブラウンズを相手に2ドライブでわずか15回のスナップしかプレーしなかった時よりも、はるかに広範囲にわたるアクションだった。月曜日の夜、マイヤーHCはローレンスを前半すべて(6ポゼッション)に送り出し、ローレンスはパスを23回中14回成功させて113ヤードをマーク。セインツのパスラッシュはローレンスへの1回のサックが示す以上に彼を苦しめたが、ターンオーバーをせずにこの記録を出したことは、もっと心強いことかもしれない。
ローレンスはジョーンズとシュナルトJr.に大きく依存し、成功した14回のパスのうち9回をこの2人がキャッチしている。練習の際に強調した2つのこと、つまり何度かランプレーをして、ボールをより速く処理することができて、ローレンスは満足していた。次なるステップは? 短いヤードの価値を認識することだ。
「今週はボールを出すのがより速かったと思う」とローレンスは話している。「たまにだけど、チェックダウンしたいときがある。短いパスが成功した場合、5ヤード前進して次に移る。チェックダウンできたはずなのに、それを見逃してしまうこともあった。でも、今週はそれがうまくいったと思う。ボールを手から離してね」
ローレンスは一時的にランナーとしても活躍した。
第2クオーターの中盤、第3ダウン残り8ヤードの場面でポケットから左に流すと、スクランブルでセインツの20ヤードラインまで進み、第1ダウンを獲得。第1ダウンを獲得するためには無計画なフォワードダイブが必要であり、ローレンスはコーナーバック(CB)のケン・クロウリーとディフェンシブタックル(DT)のジャレン・ダルトンに挟まれる格好となったが、かわしてスライディングしたのではチェーンは動かせないことをはっきりと認識していた。
「第3ダウンと第4ダウンは取りに行かないと」とローレンスは言う。
最後の攻撃権では初めから5回のパスを成功させたが、ラストとなったスナップでサックを受けた後、フィールドゴールを試みたものの失敗に終わった。
一方、後半にパスを21回中13回成功させたミンシューは、ディープボールでオープンなターゲットに投げながらも届かなかった場面や、終盤にインターセプトされた場面があった。QBのC.J.ビーサードが第4クオーター後半にジャガーズのタッチダウンパスを2回成功させている。
ジャガーズのマイヤーHCはクオーターバックの決定について慎重な姿勢を見せている。そして、これからもそうかもしれない。
しかし、必ずしもそうである必要はない。NFLのコーチでなくても、ローレンスが単にジャクソンビルの将来を担うだけの存在ではないことは明白だ。
ローレンスはジャクソンビルの“今”でもあるのだから。
【RA】