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WRキャラウェイ、タッチダウン2回の活躍でセインツのトップWRになれることを証明

2021年08月25日(水) 17:07

ニューオーリンズ・セインツのマーキス・キャラウェイ【AP Photo/Brett Duke】

ニューオーリンズ・セインツのワイドレシーバー(WR)、マーキス・キャラウェイを意識してこなかった人は、そろそろ注目してみてはいかがだろうか。

先週のプレシーズン初戦で印象的だったキャラウェイ。現地23日(月)夜には23対21でのジャクソンビル・ジャガーズを打ち負かしている。

身長約188センチメートルのキャラウェイは2回の驚異的なタッチダウンを含む5回のパスをすべて捕らえ、104ヤードを獲得した。

最初のタッチダウンはジャガーズのディフェンダーがキャラウェイに覆いかぶさる中で、芝生に引っ張られるようにして決めたものだ。審判はボールが来る前からイエローフラッグを投げ、プレーは終わったように見えた。しかし、キャラウェイは最後まであきらめず、相手と接触しながらも、必死に飛び込んで地面に落ちるまでにボールを捕らえた。

その2つ後のポゼッションで全面的なプレッシャーのかかる中、クオーターバック(QB)ジェイミス・ウィンストンが完璧に投げたボールをキャッチしたプレーは、息を呑むような2回目のハイライトと言えよう。キャラウェイはスクリメージラインから離れる際に競り勝ち、大きく距離をとり、インバウンズにとどまりながら、片手でボールをつかみ、そのまま大地に転がり落ちるようにしてエンドゾーンのパイロンにぶつかってタッチダウンを決めた。

試合後、キャラウェイは次のように話している。

「毎日、今日は新しい日だ、もっと良くなるチャンスだ、と言って出かけている。練習ではディフェンスバックを相手にしているけど、押されているんだ。練習がうまくいかないことがあっても、それはそれで勉強になる。嫌なことから学んでいけば、悪い日なんてないさ。今夜の試合はワクワクした。俺はハッピーだ。チームもハッピーだ。明日の目標は動画を見て何が良かったのか、何が悪かったのかを確認して、それを改善することだ」

キャラウェイが輝いていたのはビッグプレーだけではない。対峙する相手とは簡単に距離をとり、ゾーンに対してはホールを確保するだけの知識を示した。また、第3ダウンではチェーンを動かしている。内側に切り込むルートでも外側に切り込むルートでも相手ディフェンスに勝っている。2年目のレシーバーとしては、これ以上ないほど自信につながるパフォーマンスだった。

「レシーバーとして、キャッチすることでお金をもらっているから」とキャラウェイは言う。「俺たちはルートを走り、キャッチする。ボールが手に触れたら、腕でも足でも、両手でも片手でも、ボールを持って降りてこなきゃいけない。ただ、ボールを持って降りてくるだけだ」

キャラウェイは2020年シーズンにわずか21回のキャッチで213ヤードしかマークしておらず、その大部分はキャッチ8回、75ヤードを記録した第6週に稼いだものだった。テネシー大学出身でドラフト外からNFL入りしたキャラウェイは、このオフシーズンにあらゆる面で飛躍的に成長している。

セインツの先発QBに向けて大きく前進したウィンストンを含め、誰からも注目される存在になりつつあるのだ。

「キャラウェイはすごい選手だと思う」とウィンストンは語る。

「奴はドラフト外だったんだよな? 誰がその男を逃したんだ? キャラウェイを獲得できてうれしいよ。これは俺たちの組織と、組織の人間が才能をどう見ているかを物語っている。キャラウェイに関しては、やつが試合に出ているときは、まるでリトルリーグのフットボールをしているかのように感じるんだ。キャラウェイはフットボールが大好きで、心の中に恐れなんてない。あいつにはエリートのエネルギーがある。キャラウェイはフットボールをしている。自分と同じように試合を見ているチームメイトがいるっていうのは楽しいし、こういうチャンスを生かせるのは本当にうれしい」

セインツはレギュラーシーズンが始まってもキャラウェイがプレシーズンと同様の活躍を続けてくれることを期待している。WRマイケル・トーマスが開幕まで欠場することが予想されるため、セインツは注目の的となる選手をどうしても見つけたかったのだ。

キャラウェイこそ、その男だった。

「ライトが灯るたびに、あいつは素晴らしい仕事をするんだ。それがマーキスの驚異的なところだ」とウィンストンは話している。

トーマスが復帰するまでは、キャラウェイがセインツのWR1になる。プロボウルに選ばれたこともあるトーマスが復帰すれば、セインツは手強いコンビを得るはずだ。

ドラフト外から注目を集めるようになっても、23歳のキャラウェイは動じない。しかし、これからは注目されることに慣れていかなければならない。

華々しいパフォーマンスの後、キャラウェイは「(今も携帯電話が)鳴りっぱなしだ」とコメントした。

「通知が鳴らないように設定しなきゃいけなかった。母と父に電話して、話していたんだ。ここを離れるときにも電話しようかな。今は、今夜のことに浸って楽しみたい。勝利を手にしたから、今後は来週に向けて準備するさ」

【RA】