スティーラーズ、プレシーズンラストのパンサーズ戦に先発するQBハスキンズに期待
2021年08月27日(金) 16:00今週、ピッツバーグ・スティーラーズのドウェイン・ハスキンズがクオーターバック(QB)として再生する道筋が比較的重要な局面を迎える。ワシントン・フットボール・チームでの悪夢のような最後の試合以来、初の先発出場を果たすのだ。
相手は同じ、カロライナ・パンサーズだ。しかし、今はスティーラーズの若手バックアップQBとしてあまり期待されていないハスキンズにとって、以前より見通しは明るい。ハスキンズは期待に応えられなかったドラフト1巡目指名の新人としてではなく、ベン・ロスリスバーガーやメイソン・ルドルフの後ろで学ぶことのできる、成長途中の有望な人材だと見なされている。ルドルフはプレシーズンのこれまでの時点で先発としてレップスをこなしており、2021年のデプスチャートでは今後の選択肢となりうるハスキンズを抑え、スティーラーズのレジェンドに次ぐ2番手になりそうだ。
最後に先発したとき、ハスキンズにはワシントンのプレーオフ進出に貢献するチャンスがあった。しかし、パスの成功率は50%、2回のインターセプトを喫して20対13でパンサーズに敗れ、最終的にはその翌日にチームを解雇されている。
『ESPN』によるとハスキンズは現地25日(水)に「あの試合は俺にとって何よりも厳しいものだった気がする」と話したという。
「今回の試合に臨むにあたって、多分俺にとって一番重要なことは、あれが今の俺じゃなくて、プレーしていたときもああいう風になろうとしていたんじゃないって理解して、自覚することだ」
「俺は自分に十分な才能があると思っているってところを見せつけて、行動に移すのを楽しみにしている。試合に出て、はっきりと映像に残すんだ」
ハスキンズはプレシーズンにやや遅めのスタートを切り、パスを正しい位置に通す際にスティーラーズの攻撃陣にやや違和感を覚えていたようだが、それでもダラス・カウボーイズに勝利したホール・オブ・フェイム・ゲームでパス13回中8回成功、54ヤードを記録。1週間後のフィラデルフィア・イーグルス戦では格段に調子を上げ、22回中16回のパスを成功させて161ヤードをマークしたほか、ワイドレシーバー(WR)アンソニー・ジョンソンへ22ヤードのタッチダウンパスを通して得点源となったドライブを導いていた。
スティーラーズのオフェンスへの理解を深め、イーグルス戦でリズムをつかんだハスキンズは、将来的に今のチームで活躍するのではないかと言われている。スティーラーズのプレシーズン3試合目では短い出場時間だったが、ハスキンズは今度のパンサーズ戦で最大の出場時間を得ることになり、2021年以降もスティーラーズに居場所があることを証明するチャンスとなるだろう。
デプスチャートで上位を目指す3番手のハスキンズは、地区優勝を繰り返し狙うチームではこのような機会が多くないことを知っている。今こそ、その瞬間をつかむときだ。
スターターと一緒にプレーする機会が少ないことについて、ハスキンズは「それでもすべてビジネスだ」と言う。「そういうレップスの権利は自分で手に入れなきゃならない。1年目だからこそ得られるチャンスがあると思う。もっとチャンスをもらえるように、良いことをしないとな」
「ファーストチームでのレップスが必要だとか、やつらと一緒にいたいとか、それがなけりゃ不幸になるとかいった期待感はない。そういう気持ちは全くない。でも、そういうレップスがあれば、なぜ俺をここに連れてきてくれたのかを示すチャンスだと思っている」
ロスリスバーガーがいない時代にどうやって進んでいくかを判断し始めなければならないと考えているスティーラーズにとって、金曜日は魅力的な日となる。ポストロスリスバーガー時代が2022年に始まるとは限らないが、チームにとって無視できない移行でもある。
スティーラーズのマイク・トムリンHC(ヘッドコーチ)はハスキンズについて、「彼がもっとプレーするのを見たいと思っている。このプロセスは誰もが自分のスキルセットを見せる機会を得られるという点で公平であり、私たちは彼らを知るために努力する。ハスキンズは私たちにとって新たな存在なので、さらなるレップスや露出は、ハスキンズにとっても私たちにとっても、彼を知るために良いことだ」と語った。
ワシントンで苦労して早々にそこでの活動を終えたハスキンズは、期待感よりも2つ目のNFLチームに馴染むことを重視した。そして、どんな結果になってもその道のりを楽しむことに集中している。
ハスキンズは「ここへ来て、自分らしく外に出て楽しめるようになったと感じている。俺のプレーや行動、チームメイトとの会話の中に表れているんじゃないか。それが伝染しているような気がする。全部の要素が絡み合っているんだ」と語り、こう続けた。
「とにかく自分自身を信じる。自分を信じて、自分を振り返る時間をたくさんとる。あとはもちろん、周りの人たちが自分の成功を望んでいる状況にあること。これが最大のポイントだろう」
ハスキンズにとって最大の機会は金曜日にやって来る。ハスキンズがこの機会を生かしてスティーラーズでの将来を確かなものにできるかどうか、注目してみよう。
【RA】