ファルコンズWRリドリー、WRジョーンズ不在の初シーズンに向けてルートランを磨く
2021年08月27日(金) 16:20アトランタ・ファルコンズのワイドレシーバー(WR)カルビン・リドリーは、NFLのフィールドで自分のチームのベストレシーバーになることがどういうことかを多少味わってきた。そして今、それは彼の本業となる。
デプスチャートのトップにいるということは責任と注目度が高まることを意味する。リドリーは今シーズン、対戦するほぼすべてのチームのトップコーナーバック(CB)と対峙することになり、セーフティ(S)にもマークされるだろう。ファルコンズは先週、マイアミ・ドルフィンズの本拠地で合同練習を行っている。その際にリドリーは、2020年のインターセプト数でリーグをけん引したドルフィンズのザビエン・ハワードとバイロン・ジョーンズという、守りの固いCB二人にそのことを思い知らされた。
リドリーは今週、「あれはいい仕事っぷりだった。NFLの中でも優秀なCBだ」と『Atlanta Journal Constitution(アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション)』にコメントしている。「彼らはほぼすべてのダウンでプレスを仕かけてきた。俺はその中でいろいろと試して少し良くなれた」
リドリーが少しでも良くなることの影響は大きい。最初の2シーズンはいずれも900ヤードの大台に届かなかったリドリーだが、2020年には爆発的な活躍を見せ、1,374ヤードを記録してファルコンズのレシーブヤードをリード。グリーンベイ・パッカーズのスター選手であるWRデイバント・アダムスと並んでリーグ5位につけた。リドリーはチームメイトのWRフリオ・ジョーンズがケガで戦線を離脱する中、合計9試合に出場し、シーズンの約半分を試験的にファルコンズのナンバー1としてプレーすることができた。
ジョーンズがテネシー・タイタンズに移籍したことで、その試みはファルコンズのレシーバー陣の中でリドリーが不動のトップとなる将来を形づくることになる。残る問題は、彼の健康状態とどこまで伸びるかだ。
リドリーは課題の一つであるフットワークを改善するため、スピードを上げるためのラダードリルを常に行っていると言う。
リドリーは「ラダードリルは確実に俺のフットワークを変えた。俺はすでにスナップダウンでディフェンスを振り切れているけど、ラダーによってそれをさらに速くできるようになった。繰り返し練習することが大事なんだ。そうすればフットワークは良くなる。誰にでも言えることだ」
まだキャリアの浅いリドリーだが、時に華麗な足さばきを見せることがあり、マイアミで撮影された映像はインターネット上で話題となっている。
とりわけレッドゾーンでのプレーとしては長めのルートだが、リドリーが細かいフットワークにまでこだわっていることが表れており、ここからさらにレベルアップすることが期待される。
ルートランについて「これは科学じゃない」と話すリドリーは、偉大なるWRジェリー・ライスを研究しているとつけ加えた。「これはアートなんだ。線を描いたり、距離や角度を考える、そういうアートだよ。それがルートランってものなんだ」
リドリーが効果的かつ安定的にジョーンズの代わりを務め、ファルコンズの伝説的な選手が抜けたことによる痛手を和らげることができれば、ジョージア州でリドリーの壁画が見られるようになるかもしれない。これからの数週間、数カ月、数年の間に、リドリーが黒と赤のユニフォームでどれだけの傑作を作り上げることができるかは要注目だ。
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